数年で1000億個?アマゾンの「10桁商品番号」が足りなくなる日は来るか

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■ターゲットの場合


かつてアマゾンとスーパーマーケット大手「ターゲット」は、アマゾンがターゲットのオンライン販売を担う契約を結んでいた。この契約は2011年に終了したが、その後もターゲットはウェブでの販売を続けている。


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ASINは、アマゾンのほとんどの商品情報ページのURLに含まれている。同様に、ターゲット ドットコムで売られている鉄製の調理器具のURLには、8桁の数字「TCIN」が含まれている。

TCIN:10291923

UPC:075536382203(後述する)

そう、ターゲットのどの商品のURLにも、「A-」のあとに8桁の数字「10291923」が並んでいるのだ。これは商品番号のように見える。今のところは8桁だが、アマゾンのASINのように10桁まで増やすことができるのかもしれない。

ターゲットの商品説明ページにはUPC(ここでは詳しく説明しないが、商品に印刷されているバーコード)とDPCIなるものが記載されている。DPはDepartment(部門)、CはClass(種類)の略で、DPは最初の数桁、Cは次の2桁、最後の数桁が商品を表す。

アマゾンでも。商品識別番号にこのように構造的に情報を取り入れる方法は一部の人々が推していたが、私には抵抗があった。DPCIはおそらくターゲット独自の商品番号で、ウェブサイトが作られる以前から存在していたのだろう。

■ウォルマートの場合


ウォルマートの、同じ鉄製調理器具の商品ページのURLにも、「5969633」という数字が含まれており、その数字を検索ボックスに入力すると、該当商品がトップに出てくる。

複数店舗を横断して在庫確認ができるサイト「BrickSeek」のウォルマートのSKU検索画面に入力した場合も、やはり同じ商品が表示される。「5969633」は、ウォルマートのSKU(ストックキーピングユニット、Stock keeping Unit)、つまり在庫単品管理のための数字なのだろう。

だが、これはウォルマートの商品ページに記載されている番号とは違う。ウォルマートのページには、SKUという表示も、URL中の数字と同一の数字も、どちらも見当たらない。

ひとつ言えるのは、ウォルマートの数字は、単純な「連番」にはなっていないことだ。比較的最近の商品で2から始まるものがある一方で、ずっと以前からある商品で8から始まるものがある。

ウォルマートで実際何が行われているのかは、明確にはわからないのである。

翻訳・編集=寺下朋子/S.K.Y.パブリッシング・石井節子

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