ところがこのアプリを導入すれば、ファンクラブやOBOG会などを簡単に作り、会費の集金(クレジットカード決済)や名簿の管理までできてしまう。
さらに、サブスクリプション方式により会員が退会しなければ1年後に自動更新されるため、担当者は会員に継続の意思を確認するメールを送ったり、集金の案内を出したり、振込がされたかどうかを確認するといった煩雑な業務から開放される。
その他、アプリ内に常時表示可能なパートナー枠や投げ銭のようなシステムを使って、ファンはより濃い応援を、チームは収益を増やすことができる。
今までは資金が潤沢な一部のメジャースポーツのチームにしかできなかったことが、マイナースポーツのチームやアマチュアスポーツ、学校の部活動のチームでもできるようになったのだ。
基本的な機能だけなら無料
さて、ここで気になるのは費用の件。実は速報や映像配信、SNSの連携だけの基本的な機能は、Player!のシステムを使用するとを無料で利用できる。
さらにホームページ更新の自動化や投げ銭のような収益システムを使用しても月額5000円。今回ご紹介したファンクラブなどの管理運用などすべての機能が使えるチームのオリジナルアプリは月額数万円(条件によって金額に多少の上下あり)で導入できる。
学校の部活動でも導入できない金額ではない。通常これだけのアプリを作ったら、こんな金額ではすまないうえ、アプリを運営するための人件費もかかる。
一体なぜこのような手軽な金額でアプリを提供しているのか、ookamiの開発責任者、秋山弥生さんに聞いた。
「我々は『スポーツで、一つの笑顔を世界に』というのをミッションにしていますが、スポーツというのは、見ている側に感動を与えてくれる、本当に素晴らしいものだと思うんです。ですから、その感動を与えてくれるスポーツチームをテクノロジーによって支えて持続可能な形にし、世の中を元気にしたいという思いからこのプロジェクトは始まりました」(秋山さん)
そこで活用されたのが、同社が2015年にリリースしたスポーツエンターテイメントアプリ「Player!」で培ったノウハウ。
このアプリを使うと、ユーザーは自分が興味のあるスポーツチームの試合速報を見られるというもの。1つのアプリでさまざまな競技の試合結果を見ることができるのが特徴。チーム側はこのシステムを導入することで、ファン獲得施策・満足度向上施策を、簡単に手間なく実施することができる。