大谷翔平のWBC宮崎キャンプ、参加未定の「意外な理由」

大谷翔平選手(Photo by Lachlan Cunningham/Getty Images)

大谷翔平選手(Photo by Lachlan Cunningham/Getty Images)

3月8日に開幕を迎える、第5回ワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)に向け、日本代表「侍ジャパン」のメンバーが一部発表され、早くも2月17日から行われる宮崎キャンプへの期待が高まっている。

選出された大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)、ダルビッシュ有選手(サンディエゴ・パドレス)、鈴木誠也選手(シカゴ・カブス)達メジャー組のチーム合流はいつになるかと話題になっている。

大会の盛り上がりにも、選手にとっても、鍵となる「宮崎キャンプ」


宮崎キャンプ、と言って多くの野球ファンが思い浮かべるのは、2回目のWBC出場に備えて開催された2009年のことではないだろうか。

MLBシアトル・マリナーズで活躍し、初回のWBC優勝に貢献したイチロー選手はじめ、選手たちの姿を一目見たいと24万5千のファンが会場の宮崎県総合運動公園に詰めかける大イベントであった。

球場の外にも入場できなかったファンが球場内よりも多く押し寄せ、周辺は大渋滞。イチロー・フィーバーは地元経済にも大いに貢献した。

イチロー選手(Photo by Kevork Djansezian/Getty Images)

イチロー選手(Photo by Kevork Djansezian/Getty Images)


イチロー選手の商業的価値も、WBCでの活躍によって一層大きく飛躍した。

マリナーズでの活躍当初には、一足先に松井秀喜選手がニューヨーク・ヤンキースで長打者として一際存在感を放っていた。イメージ的にも自我の強い天才的なイチロー選手に対し、和を重んじ寡黙な職人風の松井選手の人気は高かった。

その後、イチロー選手がWBCの初回優勝に貢献したことで、彼の日本国内での人気と広告宣伝キャラクターとしての価値が一転。さらに2度目のWBCで、前述の宮崎キャンプでの盛り上がりぶりに始まり、優勝まで漕ぎ着けたことが、躍進に拍車をかけた。

ちなみに第3回大会の13年と第4回の17年の結果はベスト4。宮崎キャンプの観客動員数は、日程の違いなどもあるにせよ、13年が8万5千、17年は5万2千と下降線を辿っている。

大谷選手の宮崎キャンプ参加への意外な「必要条件」とは


今回のキャンプの目玉は、二刀流・大谷翔平選手であることは紛れもないが、果たして参加は叶うのだろうか?

大谷選手本人、あるいは所属するエンゼルスや米国のエージェントが、怪我やレギュラーシーズン開幕前の調整の乱れを危惧しているのでは?など、様々な憶測が飛んでいる。

この点について、WBCの考案者でMLB国際事業統括上席副社長のジム・スモール氏に直接、聞いてみた。
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文=北谷賢司 編集=宇藤智子

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