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2025.03.05 08:00

「取り急ぎお礼まで」は正しい敬語?ビジネスシーンでの使い方と類義語・言い換え表現を例文付きで徹底解説

「取り急ぎお礼まで」の意味とは?

「取り急ぎお礼まで」とは、主にビジネスメールや手紙で使われる表現の一つで、相手に対して先に感謝の言葉を伝える際に用いられる言い回しです。多忙な状況下や時間的制約がある中でも、とりあえず「お礼を述べる」という最重要部分だけを早めに伝えたいときに使います。

実際には「取り急ぎ」の部分で「十分に時間をかけていない」というニュアンスが伝わるため、「簡単ではありますが、お礼だけ先に申し上げます」という意味合いが強い表現と言えるでしょう。こうした言葉を使う背景には、感謝の気持ちを早く伝えたいという考慮が含まれているのです。


ビジネスシーンで使える?敬語表現として正しい?

ビジネスの現場では、メールや文書で「取り急ぎお礼まで」と書かれることがありますが、「取り急ぎ」という言葉の持つニュアンスから、使用に際しては意見が分かれることもあります。端的に言えば、役員や取引先の大事な相手に使うとやや軽い印象を与えるかもしれません。「取り急ぎ=急ぎすぎて詳細には触れられない」という響きもあるため、敬語として完全に正しいかどうかを疑問視する声もあるのです。

ただし、実際には「時間がない中でまずは感謝の気持ちだけ申し上げたい」という状況であれば、使用しても大きな問題はありません。ビジネス文書としては、「手短ではございますが、お礼のみ先にお伝え申し上げます」といったように言い換える方法もあります。ポイントは「相手との関係性や状況に応じて使い分ける」ということです。

使いどころを見極める

  • 外出先や移動中など、じっくりメールを作成できないときに、まず感謝だけでも伝える場合
  • 上司や同僚に対し、簡単なお礼を先に伝えたいが、後日詳しくお礼を述べる予定があるとき
  • 取引先とのやり取りで、フォーマルな文面とともに手短に感謝を表したいとき

これらの場面では「取り急ぎお礼まで」と表現しても失礼になりにくいですが、あまりかしこまった相手やフォーマル度の高い文書には、より丁寧な言い回しを選ぶのが望ましいでしょう。

「取り急ぎお礼まで」の類義語・言い換え表現

ビジネスメールや手紙で同じ表現ばかりを使うと、文章全体がマンネリ化してしまいます。また、「取り急ぎお礼まで」というフレーズ自体に抵抗感を持つ人がいることも否定できません。そこで、以下のような言い換え表現を押さえておくと、状況に応じて使い分けがしやすくなります。

「まずはお礼申し上げます」

「取り急ぎ」という軽快さはありませんが、その分フォーマル度合いが増し、目上の相手や取引先にも使いやすい言葉です。たとえば「まずはお礼申し上げます」の後に「後日、改めて詳細をご連絡いたします」と続けると、感謝と同時に次回の連絡予定を示せるので便利です。

「取り急ぎ御礼申し上げます」

「取り急ぎお礼まで」をもう少し敬語寄りに表現する形が「取り急ぎ御礼申し上げます」です。二重敬語ではないので問題ありませんが、「取り急ぎ」という部分のラフさが気になる場合は、「急ぎではありますが」と書き換えても良いでしょう。

「略儀ながら、お礼を申し上げます」

日本語では、正式な場面であればあるほど「略儀ながら〜」という表現が好まれます。メールや文書の冒頭で「略儀ながら、お礼を申し上げます」と述べると、「本来ならばもっときちんとお礼を述べるべきですが、簡単に先に申し上げます」という意味が伝わりやすいです。

ビジネスでの具体的な使い方・例文

以下では、実際のメールや文書で「取り急ぎお礼まで」に近い表現をどう使うか、ビジネスシーンを想定した具体的な例文をいくつか紹介します。状況に合わせてカスタマイズし、文章の流れをスムーズに組み立ててみましょう。

上司への報告メール

  • 「先ほどの打ち合わせでは貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。取り急ぎお礼まで。詳細な資料は追ってまとめてご報告いたします。」

上司や社内であれば、多少砕けた表現でも問題ありません。ただし、あまりに形式を崩しすぎないように注意しながら使うとよいでしょう。

取引先へのお礼メール

  • 「本日はお忙しい中、お打ち合わせの機会をいただきありがとうございました。取り急ぎお礼まで申し上げます。後ほど改めてスケジュールをご案内いたしますので、何卒よろしくお願いいたします。」

対外的な相手の場合、「申し上げます」などを添えると、より丁寧かつ礼儀正しい印象を与えやすくなります。

社内のチーム宛て連絡

  • 「皆さま、ご協力ありがとうございます。取り急ぎお礼まで。明日以降のタスク分担については、別途スレッドで共有しますので、今しばらくお待ちください。」

社内チャットやメールであれば、軽めの表現でも十分伝わります。とはいえ、きちんと礼儀を保ちたい場合は、もう少しフォーマルな文体を選ぶと安心です。

注意点と使わない方が良いケース

「取り急ぎお礼まで」は便利なフレーズですが、どんな状況や相手にも無条件で使えるわけではありません。むしろ控えたほうが良いケースも存在します。

フォーマル度合いが高い場面では避ける

取引先の上層部や式典など、格式ばった文書が求められる場面では「取り急ぎお礼まで」のような表現はやや軽すぎる印象を与える恐れがあります。その場合は「まずはお礼申し上げます」「略儀ながら、お礼を申し上げます」などの、より正式な言い回しを使うほうが望ましいでしょう。

初めての相手に対しては慎重に

初対面の取引先や就職活動中の採用担当者など、「相手の好みやスタイルが分からない」状態の場合は、敬語の度合いを高めたほうが無難です。慣れない段階で「取り急ぎお礼まで」と伝えると、失礼と感じる人がいるかもしれません。十分に関係性が築かれていないうちは、オーソドックスな敬語表現を選びましょう。


まとめ

「取り急ぎお礼まで」というフレーズは、ビジネスシーンで多忙な状況下でも先に感謝を伝えたい場合に重宝する言葉です。ただし、敬語として完全に正しいかどうかは賛否が分かれ、使う場面や相手によっては、ややカジュアルすぎると捉えられる可能性もあります。


よって、ビジネスパーソンとしては「まずはお礼申し上げます」「略儀ながら、お礼を申し上げます」などの別の表現も使いこなし、シーンに応じて選択することが大切です。相手の立場や状況を考慮しつつ、臨機応変にフレーズを使い分けることで、誠実でスマートな印象を与えられるでしょう。


上手に使えば、短い一言で相手への感謝や配慮を示せる「取り急ぎお礼まで」。しかしフォーマル度合いの高い場では避ける、初めての相手には慎重に行うなど、意識すべきポイントを押さえながら活用してみてください。

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