13歳でプログラミング賞多数 作品への熱量が持続する理由

浦添昴(デザイン=中根涼花)

ブロックを積み上げて建築物などを作り空間を設計するゲーム「Minecraft(マインクラフト)」。学校現場にもプログラミング学習ツールとして提供されており、作品を競い合うマインクラフトカップも行われている。

その全国大会で2020年に大賞を受賞したのが、13歳(当時11歳)の浦添昴(うらそえすばる)だ。

小学生から高校生まで483点の応募作品から選ばれ、審査を担当した建築家の髙﨑正治は「地域計画に、個々の建築、インテリア、思想と思考。どれもすばらしく、プロ顔負け」と評価した。

浦添は、自律型ロボットを自動制御するコンテスト「WROJapan(ワールドロボットオリンピアード)」に小学1年生で参加。2年生になると石垣島大会のベーシック競技で勝利し、同年には3歳年上の兄らと参加した第14回全国大会で審査員特別賞を受賞した。

中学1年生となった現在は、兄と父親が立ち上げたプログラミング教室「CoderDojo Ishigaki」で、後輩の指導にもあたる。

13歳にして数々の賞を獲得してきた背景には、手を抜くことのない本気の姿勢がある。彼と父の二人に話を聞き、才能開花の原点を探った。


「WRO Japanに参加する兄の姿が楽しそうで、つられて大会へ参加するようになりました。それが今も続いています」

そう話す浦添が、プログラミングを始めたのは小学1年生の頃。兄と共に父親を「コーチ」と呼び、学校から帰ると毎日コンテストに向けて練習した。大会で入賞したことが地元紙で報道されると、周りの友達も参加するようになったという。

「毎日続けていると、しんどくなる日もあります。でも、せっかく続けてきた努力を止めてしまうと大会に出られなくなってしまう。だから、やり続けるんです」

視点を広げたボーイスカウト


小学4年生になると、浦添はマインクラフトに出会う。マインクラフトカップでは2020年の大賞以外に、「CoderDojo ishigaki」のメンバーと共に参加した2019年大会でピア・ボーディング Kazu賞を、2021年には優秀賞を受賞している。

「作品の構想は、ゲームと同じサイズ感の山に登り、石垣島の町を俯瞰しながら『あそこに橋を渡したら面白そう』などと考えています」
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文=ゆきどっぐ 編集=露原直人

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U15 才能開花の原点

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