ただ授業を受けるだけでなく、同級生と一緒にディスカッションもします。学部生に比べると人数も絞られていますから、一クラスみんなで討論できます。各自が資料を作って、プレゼンする授業も多くありました。
中でも、恵(俊彰)さんのプレゼンはすごいです。内容もしっかり下調べされていますし、説得力もある。『ひるおび』を見ている感覚で(笑)、本当に引き込まれます。
恵さんをはじめ各分野でご活躍の方がいるので、質問や意見は活発に出ます。一方的に学ぶというよりも、双方向で学んでいくカリキュラムです。
恵俊彰氏がパーソナリティを務めるTOKYO FM/JFN『東京海上日動 Side By Side』で大学院クラスメイト対談(c) TOKYO FM
授業の内容によっては、先生以上に詳しい学生もいます。例えばJTBの方はスポーツツーリズムについて、最新のデータも実績もお持ちです。私が企画チケットをやっていることも知っていただいていて、「一緒にできたら良いね」みたいな話もしています。
元サッカー日本代表の福西崇史さんも同級生です。「元ジュビロ」のつながりもあり、色々な普及活動もされているので、ラグビーとサッカーで一緒にイベントができたら、と話しています。
こうした横のつながりも作れています。
仕事との両立
大学院ですごく刺激的なのは、60歳を過ぎた方が当たり前にいらっしゃることです。私の中で大学院は、キャリアアップのために行くものだと思っていました。「もう社長は終わりました」という60、70歳代の方たちが学んでいる姿は素直にかっこいいです。
色々な方と交流しながら、「違う業界から見たラグビー界」についても聞いています。「プロなの?プロじゃないの?」といった素朴な疑問をぶつけられることもあります。様々な意見を聞いて、ファンクラブやチケットのような実務にも反映させていきたいです。
私のように今の仕事に関係する学びを求めて通っている人もいれば、全く違う領域を知りたくて来たとか、目的はそれぞれです。でもとにかくみんなが「学びたい」という姿勢で大学院に来ています。
正直に言うと、学部の時は本当に授業が面白くなかったんです。こちらの問題ですけれど、あまり興味が湧かなかった。でも大学院はめちゃくちゃ楽しい。意志を持って来られている大学院の仲間は、一生付き合っていく仲になると思います。
仕事との両立はもちろん大変です。毎週課題がありますから、授業に出ていればいいという話ではありません。授業にもよりますが、特にMBAエッセンシャルは課題にとても時間がかかりました。
レヴズの仕事もありますし、メディア出演や講演などの活動も入ってくるでしょう。そして、あと半年くらいで修士論文を書き上げなければいけない。本当に大変ですけど、貴重な学びの機会なので頑張っています。
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