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2022.06.02

全国各地でビジネスアイデアが続々! いま応援したいローカルイノベーター15選

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干場健太朗|ふくべ鍛冶|石川県能登町

──「野鍛冶」の新ビジネスモデル

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創業113年の老舗鍛冶屋であるふくべ鍛冶は、地元・能登の人たちの生活道具を修理して歩く「野鍛冶の行商」として培ってきた技術を生かして、家庭用の包丁や農具、漁業者向けのナイフ「能登マキリ」、「サザエ開け」などの製品を手がけてきた。4代目の干場健太朗は、自社の存在意義は刃物をつくることでなく、野鍛冶という仕事を通じて人々の生活を支えることだと再定義。新たにインターネットを活用した包丁研ぎサービス「ポチスパ」を開始した。

専門の職人による研ぎの技術はもちろん、簡単に注文して宅配するだけで包丁を手入れできる利便性が評価され、これまでに50万本以上の実績を積み上げている。コロナ禍の巣ごもりで2021年は注文が大幅に増えた。

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干場健太朗◎1980年生まれ。石川県能登町宇出津出身。京都の大学を卒業後、能登町役場に就職。2015年、家業である1908年創業のふくべ鍛冶を4代目として継承した。

天久進|オーシーシー|沖縄県浦添市

──どこでも使えるコンテナ型海藻養殖システム

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沖縄県のITベンダー、オーシーシーが新させることで、従来の海藻養殖よりも生産規事業として開発したのは、IoTとAI技術を量を1.5倍に高めることに成功した。ITベン駆使した世界初のコンテナ型海藻養殖シスダーならではの技術を生かし、生育状況をテムだ。

貨物コンテナの内部に水槽と水循水中カメラで撮影した画像から解析して出環システム、海水生成装置を搭載し、電気荷日や出荷量を予測したり、肥料の量や海とインターネット回線さえあれば、どこでも水の調整を自動で行ったりする機能も搭載。海ぶどうなどの海藻養殖ができる。CO2を海藻養殖業者は、従来と比べて作業時間多く含んだ海水を生成し、光合成を活性化を約60%削減できるという。

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天久 進◎福井工業大学卒。1993年、オーシーシー入社。システムエンジニアとして従事。取締役自治体営業本部長、常務取締役を経て2014年、代表取締役社長。

UTILIZE RESOURCES 資源活用型モデル


根差している地域の自然や観光資源、従来は廃棄されていた材料などを使って新しい事業や商品を生み出すモデル。

窪之内誠|環境大善|北海道北見市

──畜産廃棄物を消臭液に

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これまで畜産廃棄物とされていた牛の尿を有用な資源に変える事業を手がけている。地元の酪農家から仕入れた牛の尿に、乳酸菌などの環境微生物群を使い独自の技術で発酵、熟成。これによってできた「善玉活性水」を消臭液や土壌改良材として製造販売している。天然成分100%のバイオ消臭液「きえ〜る」シリーズとしてブランド化しており、室内用や洗濯用、キッチン用など、用途に応じたラインナップを揃える。

その消臭効果と安全性は、日本赤十字北海道看護大学や日本食品分析センターなどで科学的に検証済み。2代目社長の窪之内誠は、2018年からリブランディングを推進。「地球の環境を見つめる」というスローガンを打ち出し、事業の価値を発信している。

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窪之内誠◎1976年生まれ。大学卒業後、事務機器販売会社を経て、2016年に父親が創業した環境ダイゼン(現・環境大善)に入社。代表取締役専務を経て19年より現職。
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文=フォーブスジャパン編集部 イラストレーション=ジョン・デヴォル(フォリオアート)

この記事は 「Forbes JAPAN No.092 2022年月4号(2022/2/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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