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2022.05.11

植物由来食品の最新のトレンドは「バナナピール」 代替肉にも

バナナのグリル ダークチョコレート添え(Seva_blsv / Shutterstock.com)


・ラム酒
英ウィリアム・グラント&サンズ(William Grant & Sons)の「ディスカーディド(廃棄物)・スピリッツ」は、廃棄されるはずの食品を原料として使用している。

ウイスキー樽で熟成させたフルーティーで甘いカリビアンラムにバナナの皮を2週間漬け込んだ同社の「バナナピール・ラム」は、2020年にワールド・ビバレッジ・イノベーション・アワーズの2部門で受賞している。

・バナナピール粉
ここ2年間の小麦不足とそれに伴う値上がり、ロシアのウクライナ侵攻によって予想されるさらなる価格の上昇を考えると、「バナナピール粉」は小麦粉の完璧な代替品になるかもしれない。

2012年に行われた研究では、バナナピール粉で作ったパンは、全粒粉で作ったパンより食物繊維が多くなるとの結果が示されている。パンのほか、バナナピール粉はパスタの原料やデザートの材料として使うこともできる。

・バナナピール茶
バナナピールを10分間煮出して作るお茶を飲めば、バナナの皮を食べることなく、皮に含まれるすべての栄養を摂取することができる。

このお茶が人気を集める最大の理由といえる特徴は、筋肉を弛緩させる作用のあるマグネシウムやカリウムを含むこと、体内で5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)に変換され、さらに“睡眠ホルモン”のメラトニンを作り出すセロトニンになるアミノ酸、L-トリプトファンが含まれており、睡眠の誘発に効果があることだ。

・バナナブレッド
完熟バナナを皮ごと使ったバナナブレッドを販売する米ミシガン州アナーバーのジンガーマンズ・ベイクハウス(Zingerman’s Bakehouse)の共同オーナーは、これまでは「これといった理由もなく、栄養価が高く、風味豊かな食品の多くを捨てていた」と話す。

だが、「当然と考えてきた行動に疑問を持ち、まさに大量のバナナの皮を堆肥にすることをやめた」のだという。

それでもバナナの皮を食べる気にはなれないという人は、捨てずに刻んで水に浸し、ビタミン入りの水として観葉植物にあげたり、コンポストに入れたりしてはどうだろう。また、バナナの皮は、靴磨きに使うこともできる。

編集=木内涼子

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