米Amazon社員が語る、アメリカ就職 Vol.1

左上:中里将久氏、右上:加瀨詩子氏、左下:横田頌子氏


竹崎:中里さんはMBA取得からのアメリカ就職ですね。三者三様で面白い話が伺えそうです。では、そもそもなぜ皆さんはアメリカで就職しようと思ったのでしょうか。まずはそこから伺いたいと思います。

加瀨:私は高校生の時からエンジニアを目指していて、英語でコンピュータサイエンスを学びたかったというのが、アメリカに来た大きな理由です。日本ではインターナショナルスクールに通っていましたし、中学生のときに、8カ月間アメリカへ留学していましたので、アメリカの大学へ進学すること自体はハードルが低かったように思います。

竹崎:なるほど。エンジニアになるために、アメリカでコンピュータサイエンスを勉強したわけですね。

加瀨:いや、実はそううまくはいかなくて。私はワシントン大学のコンピュータサイエンス専攻を志望していたのですが、入学後の選考プロセスで落ちてしまい、希望する専攻には入れなかったのです。そこで、コンピュータサイエンスと1番近い情報学部も受けたのですが、2回受けて2回とも落ちてしまって。結局、ちょっとだけパソコンやバックエンドデータベースなどを扱う地理情報学という専攻に入り、副専攻でコンピュータサイエンスをとることになりました。

竹崎:それで、エンジニアとしてアマゾンに入社されたのですね。

加瀨:はい。大学3年生の時にアマゾンで3カ月のインターンシップを行って、その最終日にオファーをもらい、卒業後に入社するという流れです。

高い学費を払った分、稼がなければという思いもありましたし、将来日本で働くにしても、アメリカでの経験はプラスになると判断してアメリカで就職しました。

地理情報学という専攻を選んだことは不本意だったわけですが、今私が所属しているチームは地理情報を扱うプロダクトの開発をしているので、エンジニアと地理情報学という2つの専門分野をうまく活かせていると思っています。


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中里:なぜエンジニアを目指すようになったのですか。

加瀨:小さい時から機械が好きで、幼稚園の頃からブラウン管テレビやラジオのボタン、リモコンなどをいじって遊んでいたんですね。その後、パソコンや携帯、スマホが出てきて、新しい機械を手に入れるたびに全ての設定を試していました。「このボタンを押したらどうなるのだろう」と、遊んでいたんです。

それから高校生になると、ITの授業でプログラミングを学びました。今まで外からボタンを押していじるだけだった機械が、そこで初めて、プログラミングすることによって中からコントロールできることを知り、それがすごく楽しくて、エンジニアを目指すようになったきっかけです。

中里:子育て中の身からすると、とても参考になります。
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文=伊藤みさき 構成=竹崎孝二

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