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2022.03.18 06:30

ルルレモンがフットウェア市場に参入、女性の「感覚」重視で開発

(c) Lululemon

ヨガやワークアウト用のウェアを中心に扱う衣料品ブランドのルルレモンは国際女性デーの3月8日、年内にウィメンズのシューズ4タイプを発売することを明らかにした。

フットウェア市場への参入は、取り扱う商品の数を増やすために計画されたものではない。オリジナルのシューズの提供が全身により良い影響をもたらす“新たな体験”につながるかどうか、研究してきた結果、実現したものだという。

ルルレモンがフットウェア分野への参入にあたって命題として掲げたのは、“感覚”だ。プロダクトクリエーション担当のバイスプレジデント、マーク・オレソンは、同社は以前から、「感覚と知覚に着目してきた」と話す。

ブラジャーと女性たちの不快感の原因について社内で行った調査プロジェクトから、ルルレモンは体に悪影響を与えるものの多くが、「ヒールストライク(かかとからの着地)」に関連していることを突き止めていた。

オレソンによると、その調査で明らかになったのは、地面から軟部組織に伝わる振動や感覚が、全身に影響を与えているということだ。そして、靴型から新たに開発した同社のシューズは、独自のヒールカップなどにより、そうした影響を軽減することができるものだという。

ルルレモンのチーフプロダクトオフィサー(CPO)、サン・チョウは、「science of feel(感覚の科学)」を基本とする4タイプのシューズついて、クッション性とサポート性のバランスを求める女性たちのニーズに応えるため、「素材とエンジニアリングを重視した」と説明する。

3月22日に10色展開で発売する「Blissfeel(ブリスフィール)」は、ランニング向け。7月にローンチする「Chargefeel(チャージフィール)」はワークアウト用、「Restfeel(レストフィール)」はヨガスタジオやジムまでの行き帰りに適しているという。9月にはフィットネストレーニング向けの「Strongfeel(ストロングフィール)」を発売する。

シューズのアッパーの生地には、アパレルブランドとしての知見を活用。求められる動作に応じて、各部分に使用する生地のテンションやストレッチのレベルを変化させている。素材については今後もフィードバックを参考に、開発を続けていく考えだ。また、2023年にはメンズシューズも発売する予定。
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編集=木内涼子

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