リーダーは、従業員は現状に対応できていると思い込むべきではない。従業員たちの状態に気を配らなくてはならない。困っていることはないかと尋ねよう。率先して要望に耳を傾け、すばやく対応しよう。そうすれば、従業員は会社が自分を気にかけてくれていると実感できる。
行動を呼びかける
世界の圧倒的多数の人間が、ひとつの大義について意見を一致させることはなかなかあることではない。ウクライナの人たちの役に立てる活動に取り組みたいかどうかを、従業員に確認しよう。
たとえば、募金活動やオンラインでの支援行動、食料や衣服の調達、ウクライナ国外の避難場所の提供などが考えられる。
思いやりと愛を示す
言うまでもないが、米国内ではここ数年、対立が起きている。けれども、ウクライナで起きている悲劇は、米国の人々が団結できる転機となるかもしれない。まずは、自分とは考え方の異なる人たちに、少しだけでも思いやりを見せることから始めてはどうだろうか。
企業リーダーが先頭に立ち、従業員が話し合える場をオンライン形式で設けてもいいだろう。それぞれが気持ちを明かしたり、少しでも変化を起こすためにはどのような積極的な行動をとりうるのかを話し合ったりできる場だ。
チベット仏教の指導者ダライ・ラマは、試練を前にしたときのリーダーについて、次のように語った。
「仏教の伝統は、思いやりのあるリーダーには3つのタイプがあると説いています。それは、先頭を行き、危険を冒し、模範を示す先駆者、預かった人々に寄り添い、浮き沈みする川の流れに棹をさす渡し守、群れの羊が1匹残らず安全であることを自分の目で確かめる羊飼いです」(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所サイトより引用)。
そしてダライ・ラマはこう続けている。「三者三様ですが、共通しているのは、いずれも、自分が率いているすべての者たちの幸福を第一に考えていることです」