「病原菌の問題は、目に見えるようになったときには、既に蔓延していることだ。つまり、最初に感染した作物を早く探すことよりも、最初に広がったエリアを特定することが重要になる。場所が特定できたら、農薬を散布して被害の拡大を防ぐことで、他の広大な農地に散布する必要がなくなる」とAronovは話す。
InnerPlantは現状で、この技術を使って2種類の農作物の異常を検知可能で、さらに3種類目の検知に取り組んでいる。また、将来的には最も一般的な6〜7種類の問題を検知できるようになるとAronovは考えている。
それが実現すれば、農家は植物自身が発する早期警告システムによって農作物の損失や全滅につながる深刻な事態を防ぐことが可能になる。InnerPlantは、米国では2024年の栽培シーズンに向けた商用ローンチを計画中だ。
「我々は、スマートシードを開発することだけでなく、農家に価値を提供するエコシステムを構築したいと考えている」とAronovは語った。