フォードの株価は13日に約4%上昇して1株あたり25ドル強となり、20年ぶりの高値を記録した。
同社の株価はここ数ヶ月上昇を続けているが、その背景にはクロスオーバー車両の「マスタング・マッハE」や、次期電動ピックアップトラック「F-150 ライトニング」などのEVの製造を強化する計画がある。
13日にフォードの株価を押し上げたのは、ドイツ銀行がフォード株を2022年の自動車業界の最有力銘柄の1つに選び、ウォール街のアナリストたちからまたしても強気の声が上がったことだ。
アナリストの多くは、フォードのCEOのジム・ファーリーが進めるFord+と呼ばれる再建プランを評価しているが、この計画の主眼はEVに経営資源を集中させることにある。
1000億ドル強のフォードの時価総額は、ライバルのGM(約900億ドル)やEVの新興企業のリビアン(750億ドル)を上回っているが、1兆ドルを超える時価総額を持つテスラにはまだ遠く及ばない状況だ。
フォードは1月初め、「EV革命の先頭に立つことを約束する」と宣言し、2025年までにEV関連に300億ドル以上の投資を行い、テスラのような先駆者に対抗していくと述べた。プレスリリースによると、フォードは今後2年間で北米のEVメーカーとしてNo.2に浮上し、その後No.1の座に挑戦するという。
ベンチマークのアナリストのマイク・ウォードは、今週初めのメモで「フォードの製品ラインアップは過去数十年で最高のものだ」と述べた。「北米、欧州、中国の市場は今後3年から5年の間に加速すると考えられ、フォードの収益性は記録的な水準に達すると我々は信じている」
フォードの株価は2021年に140%上昇し、昨年の自動車業界でトップパフォーマンスを記録した。2021年のフォード株の上昇率は、GM株(41%)やテスラ株(50%)を上回っていた。フォードの株価は2022年に入ってからも16%上昇している。