2. お金について話す
バートンいわく、ティル・ファイナンシャルのアプリは、親子が自然な形でお金に関する会話をするのに役立っているという。「お金は重大で厄介な問題だというイメージをつくってしまうと、それを避けるようになり、お金が居心地が悪く重大で、恐ろしいものになってしまう」
リーブホフも、まずはちょっとした会話から始めた上で、より大きなお金に関する話に発展させることを勧めている。ティル社のサービスでは、子どもがアプリを使って何かを買ったら、保護者の携帯電話に通知が来る。そこで、例えば「昼ごはんはカフェに行ったんだね。いいね」と伝えた上で、「何を食べたの?」や「何でカフェに行ったの?」、「きょうは他に何をした?」と聞いたり、「買い物に行ったんだね。良かったね。何を買ったの?』と問い掛けたりすれば、堅苦しさなしにお金について話すことができると、リーブホフは語る。
バートンは「これは厳しい話をするための追跡ツールではない。双方向の会話を可能にするものであって、『なんでこんなことをしたのか』と問い詰めるためのものではない。それが、このプラットフォームで私たちが目指すことだ」
3. 模範を示す
子どもは、親の背中を見て育つものだ。子どもとお金について話すことは重要だが、親が模範となることも同じくらい重要だ。
「計算に対する姿勢や不安は下の世代に受け継がれる。お金や計算、家計の管理にたとえ自信を持てなかったとしても、自信があるふりをしてでも子どもに手本を見せることは重要だ」とリーブホフ。「自分の経歴やスキル、経験は関係ない。重要なのは子どもにどう模範を示し、お金についてのメンターになるかだ」
4. 小遣い管理以上の経験をさせる
もう一つ重要なことは、子どもに十分な経験と、自己決定の自由を与えることだ。バートンは、小遣いの域を超えて携帯電話料金やネットフリックスといった会員サービスなど、月々発生する支払いについて考えさせることを勧めている。そうすることで、支出には計画が必要であることを理解するようになる。
これらは全て、最終的にはお金だけの問題にとどまらない。重要なのは子どもたち、特に女の子に主体性を与え、価値観を教えることだ。バートンは「子どもは賢い」と語る。「子どもは、自分が信頼されているかどうかを感じ取る。信頼を示し、輝く機会を与えることは、子どものためになる」