消費者が求めるのは今も、ストレスフリーで便利な、パーソナライズされた、そしてお得な買い物だ。とはいえ、消費者の期待もまた、予想外に変化する可能性がある。2022年、その消費者たちとのレレバンス(関連性)を最もコスト効率の高い方法で維持する方法は、消費者を理解できるかどうかにかかっているだろう。
予想外のことに対応するためには、「消費者はどのように店舗を利用するのか、彼らに購入を決意させるものは何か、どのような支払い方法を好むのか」といった基本的なことを、確認しておく必要がある。
以下に挙げる5つのトレンドをチェックしておくことは、消費者とのより良い関係を築くことにつながると考えられる。
1. ライブコマースが「買い物セラピー」を実現
配信動画を通じた販売(多くはSNSのプラットフォームを使用)は、リアルタイムでのやり取りを実現するものであり、実店舗での個人的なサービスを、スクリーン上で提供するようなものだ。
視聴者は配信している側に、コメントを伝えることもできる(購入すること自体も、気分の改善を促すものだ)。これは今後、SNSに組み込まれた機能のひとつになる可能性がある。
2. ショッピングモールは「縮小版」で復活
従来型のショッピングモールは閉鎖されていくとみられる一方で、「店舗内店舗(store-within-a-store:SWAS)」の形で、小売チェーンの店内に出店する形態が広まっていくと考えられる。
ただ、すでにあるスーパーマーケット内にスターバックスが出店するような形ではなく、例えば小売大手ターゲットの店内に出店しているアップルや、コスメ販売のアルタ・ビューティーの店舗のように、より洗練された、デジタル主導の「共創ブランディング(co-branding)」の形で拡大していくだろう。
3. 後払い決済の普及が拡大
経済に対するパンデミックの影響が続く中、手数料がかからない新たな後払い決済方法「今買って後で払う(BNPL)」が、より一般的なものになるだろう。