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2021.12.06 12:00

2021年、「ギアチェンジ」した日本のスタートアップの進化


「成長カーブを描くステージにおける、ギアチェンジによるもう一速の『加速』が起きている」と話すのは、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ代表取締役社長CEOの鑓水英樹だ。その進化から拡張した、新たな動きも出ている。
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「CxOクラスの人材の質向上、なかでもCFOは顕著だ。3桁億円調達が当たり前になるなか、IPO戦略や資金調達の手法がアップデートされている」(インキュベイトファンド代表パートナー・村田祐介)。スタートアップへ参画する人材の質向上を象徴したのが、アルバイト仲介アプリを手がけるタイミーが発表した、10年間ディー・エヌ・エー社長を務めてきた守安功の取締役COOへの就任だ。

それに加えて、21年には、大型調達したスタートアップによるM&Aも起きている。前述のSODAが、競合サービスを展開するモノカブを買収した。

22年のスタートアップ資金調達金額は、さらに増加すると予想され、1兆円の壁を超えると予測をする有識者も出てきている。グロービス・キャピタル・パートナーズ代表パートナーの高宮慎一は次のように話す。
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「上場前の規模感、スピード感が資金が潤沢となることでより拡大していく。スタートアップ側の競争が激化し、資金の力で一気にスケールするまで全速力で走り切らなければ競争に振り落とされる『ブリッツスケーリング(飛躍的な成長)競争』時代を迎えるだろう。スタートアップの戦い方、ゲームのルールが変わったと実感している」

こうした日本のスタートアップ・エコシステムの進化について、2012年からシンガポールに滞在するGMOペイメントゲートウェイ副社長、GMO Venture Partnersファウンディングパートナーの村松竜は次のように指摘する。

「まるで四季が消滅し、永遠の夏が続いているようだ」。従来のような7〜8年周期でのスタートアップ投資の景気の上昇・下降のサイクルがなく、右肩上がりの「好景気」が10年近く続いていることをそう例えている。

「世界中、そして日本で起きている、この『気候変動』により、生態系に大きな変化が起きているのがいまだ。スタートアップ企業が巨大化したり新種が発生したり、国境や(投資家による)上場・未上場の境目がなくなっていることは当然の変化だ」(村松)。
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Forbes JAPAN編集部=文

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