グループメールへ真っ先に返信してはいけない理由

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グループメールへ真っ先に返信しても、自分が意図した印象は与えられないかもしれない。レスポンスの速さやエンゲージメントの高さは示せるかもしれない一方で、自分のやることリストを早く片付けたくてしょうがない人、あるいは、メールの返信以外にほとんどすることがない人とみられる恐れもある。

グループメールへ必ず最初に返信していると、周囲の反感を買う可能性すらある。「いつも一番に返信する奴」と思われ、実際にしている重要な仕事については忘れられてしまう。

次にグループメールを受信した時は、以下の3つのステップに従おう。

1. 質問の内容をよく考える


メールを読んですぐに返信したい衝動を抑えること。相手からの質問とその経緯を読んだら、それについてよく考える。キーボードから手を離して椅子から立ち上がり、部屋の外に出よう。

すべてのメールが深い思慮を必要とするとは限らなく、時間をかけたらそれだけ良い考えが浮かぶとも限らない。だが、あなたはこれまでの経験で、反応する前にもっと考えればよかったとか、もっと慎重に対応した方がよかったと後悔したことが何度もあったのではないだろうか? タイプミスや意図しない印象を生む言葉を使ってしまったことはないか? 少し時間を置いた方が安全であることは多い。

返信忘れを防止したいという理由でグループメールに即座に反応しているのであれば、スマホやメールサーバーのリマインダー機能を利用したり、自分のすることリストにメモしたりすればよい。

2. 同僚の反応を見る


同僚たちの返信を待ってみよう。同僚の意見は最初に自分の頭に浮かんだ考えと同じだろうか、それとも相反するものだろうか。

常に最初に返信したい人という印象を持たれると、自分の意見だけを主張したいのだと見られてしまう恐れがある。成功する人は、自制心をもって他人の意見を聞く寛大さがある。

最後に返信する人になる必要はなく、常に最後まで待つべきではない。とにかく慌てて一番に返信しようとはしないこと。自分なりの価値を付加するのに必要な時間と、メールにあるリクエストや質問の緊急性とのバランスを取ろう。

3. 他の意見も踏まえた上で、自分の考えを返信する


メールにある質問と、何人かの同僚の反応を見てから返信すれば、思慮深い返事ができる。

完璧な返信内容である必要はない。問い合わせに対する答えを知らないこともある。しかし返信する前に自分の考えをまとめ、同僚の意見を聞くことで、コミュニケーションがより意図的で洗練されたものになり、自分が望むインパクトや印象を与えることができる。

グループメールへ常に最初に返信してしまうと、インパクトは与えられるものの、それが自分のキャリアアップを後押しするようなものになるとは限らない。自分の考えをまとめ、周囲の意見を聞いた上で、自分の意見を共有すること。自分が思慮深く、インクルーシブで戦略的な人間であることをアピールするのだ。

編集=遠藤宗生

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