こうしたメールを読むと、自分は相手が大量にメールを送信するうちの1人でしかなく、自分は重要な存在ではないと感じられてしまう。一般的で特定の個人に触れないような返事を受け取ると、特に自分に返信しているようには感じられないかもしれない。
リーダーは、仕事の文脈では特に、メールに受信者の名前を含めるものだ。最初に「ダリアさん」と書いてメールを始める、メッセージの途中に「ジョーダンさんには意見を共有いただき、感謝しています」と書く、あるいはメールの最後に「私がモーガンさんの力になれることがあれば教えてください」と書く、などの方法で名前を呼ぶことが可能だ。
リーダーは、個人的なメッセージを書きたいと考えていて、受信者の名前を意図的に記載する。自分が数多くの人間の一人に過ぎないと感じて良い気分になる人はいないことを理解しているからだ。
他者の名前を出すことは、あなたが相手の存在を認識していることを相手に理解してもらい、相手に特別感を持ってもらう簡単な方法だ。誰かにメールを書くときは、数秒余計に使ってでも受信者の名前を書くようにしよう。その人との交流を大事にしているということを示すこと。
これは、見覚えがある人に店でばったり出くわしたが相手の名前を忘れてしまった場合とは違う。あなたのメールサーバーには、相手の名前がメールとともに記録されている。コンピューターを見れば相手の名前は分かるので、それを使わない言い訳はない。
まとめると、次の3つのポイントがある。
1. 意図的に行動し、メールには相手の名前を書くこと。
2. あいさつ部分か本文、結びの部分のどれかで相手の名前を使うこと。
3. どれほど短いメッセージでも必ずその人の名前に言及すること。
人々の存在を認め名前で呼び掛けるようにすれば、相手のことを大事に思っていると伝えることができる。あなたは相手に、相手が重要だということを伝えている。リーダーは、誰もが重要な存在で、尊重される価値があることを認めるものだ。