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Forbes JAPAN Web編集部

Getty Images

恋人との付き合いが長くなると「同棲」を選択するカップルは多い。しかし、この「同棲」は、ゲイ・レズビアンなど同性どうしのカップルにとっては少しハードルが高い。

物件を探すにしても、カップルだと思ってもらえずシェアハウス物件を紹介されたり、セクシュアリティをカミングアウトしたとしても、管理会社やオーナーの理解がなかったり。そんな同性カップルの物件探しのストレスを「なくしたい!」と立ち上がったのが、LGBTQフレンドリーな「KATATI(LGBTQフレンドリー不動産)」(Livmo)だ。

「KATATI」は不動産仲介業Livmo内のいち事業で、2021年2月に新設。「暮らしの自由をKATATIに」をコンセプトに、様々なライフスタイルに合わせて安心できる住まいを提供する窓口だ。家探しだけでなくコミュニティサービスの提供も目指している。

主導するのは、U(ゆー)とREYAN(れーやん)の同性カップル。2人はLivmoで働きながら、登録者数10万人超えのYouTubeチャンネル「エルビアンTV」でユーチューバーとしても活躍している。そのほか、MARIA(まりあ)、pooh.(ぷー)など、LGBTQ当事者のスタッフ数名が在籍する(親しみやすさを重視しているため、全員ニックネームで活動)。

前編ではスタッフの4人に、LGBTQを取り巻く不動産の現状と、「KATATI」の利用状況について聞く。
(→後編はこちら


不動産屋の窓口でカミングアウト?


──同性カップルがお部屋を探す場合、具体的にはどのような課題がありますか。


U:不動産物件は、登録の段階で「単身向け」「二人入居可」「ルームシェア不可」などで分かれているのですが、同棲、つまり「二人入居」という条件で物件を探す場合、「婚姻を前提とした男女のカップル」もしくは「三親等以内の家族」であることが前提になることが大半です。なので、男性どうし・女性どうしで住む場合はルームシェア物件を案内されることが多くなります。

そもそも「二人入居可」の物件自体が少ないんですけど、ルームシェアはもっと少なくて。100件中2件とか、本当に数パーセントです。エリアによっても変わりますが、都内でも探すのはかなり困難です。

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REYAN:
でも、カップルであれば「二人入居」の物件に住みたいですよね。そういった場合、不動産屋の窓口で「同性愛者です」とカミングアウトをしなければいけない現状があります。同性2人で不動産屋に行くと、まず「友だちどうし」という風に見られます。そこで「自分たちはカップルです」と明かす、これがすごく大きなハードルです。そのことを言わないと「二人入居」の物件すら出していただけないという状況なので。

私自身、まだカミングアウトに慣れていないころの部屋探しは大変でした。知り合いや仲の良い人に言うことすらハードルが高かったのに、知らない街で初めて会った方に自分のセクシュアリティを明かすのは、すごく重たいことでした。

ただ、カミングアウトをしたとしても、Uが言ったように「二人入居」の条件に当てはまらないことが多く、「物件がないです」と断られてしまったり、物件があっても出してもらえなかったりすることがあります。

──皆さんも実体験がありますか?

MARIA:私も以前、お付き合いしていた同性パートナーと同棲していましたが、その際にもやはり付き合っていることは伏せて賃貸契約をしましたね。本当は伝えた方がより最適な物件を出していただけたのかもしれないですが、差別や偏見があるのではと思い、言いづらいかったです。

pooh.:私は少し前に、同性パートナーと一緒に自宅を購入しました。その際、パートナーと共有名義で登記しようと思っていたのですが、婚姻関係にないのでどちらか一人の「単独名義」になってしまうと言われました。難しさを感じましたね……。

文=田中友梨 写真=山田大輔

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