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『失敗を語ろう。「わからないことだらけ」を突き進んだ僕らが学んだこと』(日経BP刊)、『突き抜けるまで問い続けろ──巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡』(ダイヤモンド社刊)

失敗に学ぶ力と問いを立てる力──。巷間、注目を集める2人の経営者に関する書籍が相次いで発売された。マネーフォワード 辻庸介氏が自身の起業経験を記した『失敗を語ろう。「わからないことだらけ」を突き進んだ僕らが学んだこと』(日経BP刊)、ビジョナル 南壮一郎氏の創業から現在までを追った『突き抜けるまで問い続けろ──巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡』(ダイヤモンド社刊)。

タイトルの表現こそ違うが、いずれも根底には、「成長を続けるための条件」というキーワードが通底している。生き馬の目を抜くような競争環境の中で、スタートアップとして頭一つ抜け出す両氏にとって、成長の原動力とは何かを語り合う。


経営者の数だけ「よき仲間」の意味がある


ビジョナル 南壮一郎氏(以下、南):「成長を続けるための条件」は何か? 僕の場合は一言で言うと、好奇心です。現状に満足しない気持ちと言い換えてもいいかもしれません。常に好奇心を持ち続け、世の中をより良くするためにどのように貢献できるか。世の中に興味を持ち続けることが、すべての問いの始まりであり、自身の事業作りの原動力です。

好奇心がある限り、成長を追求し、変わり続けるために学び続けることができると思っています。

マネーフォワード 辻庸介氏(以下、辻):僕の場合は、「何のために事業をしているか」を問い続けることだと思いますね。マネーフォワードは、「お金を前へ。人生をもっと前へ」というミッションの下、お金の課題をテクノロジーで解決するために創業しました。

それなりに成長はしてきましたが、僕は、課題を解決できたとは全く思っていません。この「自分は何のために事業をしているか」という原点を忘れないことが、成長の原動力だと思っています。

そこに欠かせないのが「仲間」の存在なので、僕は自分の本でたくさんの仲間を紹介したのですが、南さんにとっての「よき仲間」というのはどういう存在でしょうか。

南:僕にとって、社内外の仲間は、自分自身を高めてくれるよきライバルであり、成長の原動力です。互いに信頼し、切磋琢磨し合える大切な存在です。

具体的には、自分の背中を支えてもらった時もあれば、がんがん押してもらった時もありました。特に「あの人がここまでやっているんだったら、俺もここまでやり切るんだ」という刺激に何度も救われてきました。

また経営においては、自分一人で全方位を見ることはできません。一人で見られるのはせいぜい60度ぐらいで、残りの300度はブラインド状態になっていると思うんです。だからこそ、見えない背中の部分を、同じ志の仲間に預けられるかどうか。ビジョナルのこれまでの経営は、信頼する仲間との切磋琢磨の歴史そのものです。

文=蛯谷敏

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