今回のラウンドはFelicis Venturesが主導し、Lachy Groom、GSV、Homebrew、Neo、KKRのHenry Kravis、Jeffrey Katzenbergなどの投資家が参加した。
Ethenaの共同創業者でCEOのロクサンヌ・ペトレイアスによると、通常のコンプライアンス研修には様々な問題があるという。
「受講者たちは、自分のために作られたとは全く思えない、無意味なビデオを見ることになる。これは時間の無駄だし、ハラスメントや職場での差別、贈収賄の防止などの、現実に則した課題にも対応していない」と彼女は述べた。
Ethenaは1時間のビデオではなく、動画や静止画、コミックなどで構成される5分程度のコンテンツを提供し、消化しやすいレッスンを目指している。共同設立者でCTOのアン・ソルムセンによると、トレーニングの通知は、Slackのメッセージなどで届き、すべてがモバイルで完結しているという。
Ethenaは2020年初頭の立ち上げ以来、急速に支持を拡大し、ネットフリックスやZoom、Figmaなどを含む150社以上の企業顧客を抱えている。背景には、在宅勤務によって企業がオンライン講座に頼らざるを得なくなったことや、特定の州の規制要件によってコンプライアンス講座を必要とする企業が増えたことがあげられる。
元CIA長官のデイヴィッド・ハウエル・ペトレイアスの義理の娘であるペトレイアスは、Ethenaを設立する前に、ハーバード大学をPhi Beta Kappa(優等学生)で卒業し、オックスフォード大学に留学し、8年間、陸軍で勤務していた。ソルムセンは、ハーバード大学を卒業後、パランティア(Palantir)やMark43に勤務し、今年の「30アンダー30」のソーシャルインパクト部門に選出された。
シリーズAをリードしたFelicisのVictoria Treygerは、この市場のイノベーションが遅れていることにショックを受けたと話す。「コンプライアンス分野では、クリエイティブでもなく、面白くもないコンテンツがあふれている。Ethenaは、ビジネス社会で必須となるプロダクトを送り出している」
2年前に設立されたEthenaは、ブルックリンに本拠を置き、25人の従業員を抱えている。同社の累計調達額は2000万ドル強に達している。