ネット産業のトップ人材を輩出するサイバーエージェントから優秀な人材を採用できたのが我々最大の成長ファクターでした。これは大企業内の新規事業でもスタートアップでも同じですが、「人」が最大の資産であり、事業の成否を決める鍵なのだと思います。
そのワクワクを、永遠に
──御社の今後の展望についてお聞かせください。
まずは「アタラシイものが生まれる場所と言えばMakuake」と言ってもらえるようなインフラになることを目指していきます。
我々のビジョンである「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」のための生態系には様々な形が考えられるでしょう。
例えば我々のイデオロギーとして「望むものがある未来は、自分の力を投入して引き寄せよ」というものがあります。望むものがあって、それをやりたいと言っている人がいるのに、ぼやっと待っていてはダメだよねという意味です。
ただ現在は自分の力を投入する「手段」が少ないと感じています。今のMakuakeは個人が「ものを買う」ことで力を投入していると思うのですが、個人も法人も、もっといろんな力を持っているはずなのです。
例えば法人であれば「売る」力がありますし、メディアであれば「広げる」力、製造業であれば「作ってあげる」力がある。個人でも大金持ちであれば「投資する」のも良いし、プログラマーであれば「手伝う」力があるでしょう。
それらの様々な力がつなぎ合わせて、「世界をつなぎ、アタラシイを創る」のが我々のミッション。
このミッションの実現に向けて、どこよりも早いスピードで、愚直に、進んでいきたいと思います。
──では最後に、これから起業を目指されている方、若手起業家のみなさんに対してメッセージをお願いいたします。
これから起業を目指している皆さん。
今描いている絵の解像度が高い・低いという違いはあれど、もう諦められない社会になっていると思います。むしろ諦めることは許されないという風に思っていますので、今描いてる絵にワクワクしながら、それを何年も保ち続けて頂きたいなと思います。
うまくいかない時でもワクワクし続けていれば必ず価値のある事業は生み出され、広がっていくと思っております。
なので今持ってるワクワクを絶対に消さないように頑張ってください。
私も絶対に消さないように、永遠に青春できるように、頑張ってきたいなと思っております。
中山 亮太郎(なかやまりょうたろう)◎1982年生まれ。慶応義塾大学卒業。06年、サイバーエージェントに入社後、藤田社長のアシスタントやメディア事業の立ち上げを経て、2010年からはベトナムにベンチャーキャピタリストして赴任し、現地のネット系スタートアップへの投資を実行。13年、サイバーエージェント・クラウドファンディング(現 株式会社マクアケ)を設立し、代表取締役社長に就任。同年、産業支援のためのアタラシイ応援購入体験を提供するオンラインプラットフォーム「Makuake(マクアケ)」をリリース
連載:起業家たちの「頭の中」
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