その「マインドフルネス」アプリは、Apple Watchのユーザーが最短1分間の簡単なセッションを続けて、自ら心の健康ケアを実践できるというものだ。その詳細をアップルのフィットネス&ヘルステクノロジー担当ディレクターであるジュールズ・アーニー氏に聞いた。
Apple Watchが心のトレーニングをサポートする
アップルのフィットネス&ヘルステクノロジー担当ディレクター ジュールズ・アーニー氏
マインドフルネスとは、昨今多くのビジネスパーソンやトップアスリートが採り入れている瞑想法のひとつだ。自身の心の動き、気持ちの在り方や身体状態に意識を向けて、心と身体を良好なステータスに導くためのトレーニングであると筆者は理解している。
アップルによると、昨今ではマインドフルネスのアクティビティにもっと多くの時間を割いて、心と身体のバランスを豊かにしたいという声が高まっているという。ならばとwatchOS 8から「マインドフルネス」を独立したアプリとして切り出した。アプリ化されるということはつまり、より多くのApple Watchユーザーの目に留まり、アクセスもしやすくなることを意味する。
Apple Watchには2016年に発売されたSeries 2から「呼吸」アプリが搭載されている。1分間に7回を目安とした深呼吸を繰り返すことでリラクゼーションと気分のリセットを促すもので、呼吸のペースは画面に表示されるアニメーションだけでなく、Apple Watchが内蔵するTaptic Engineによる触覚フィードバックがリードしてくれる。
音声によるガイダンスに頼る必要がないため、周囲に気をつかわずに、いつどこでもセッションを実践できる。手首に身に着けるウェアラブルデバイスならではの特徴を活かし切った、Apple Watchの看板ヘルスケア機能のひとつだ。
呼吸アプリのデザインが一新される
watchOS 8から、呼吸はマインドフルネスアプリのセッションとして配置転換され、ビジュアルも生まれ変わる。「息を吸って…、吐いて」といった具合に呼吸のリズムを導くガイドも従来どおり画面に表示される。
watchOS 5からApple Watchの文字盤としても設定できる「呼吸」アプリ
呼吸のセッションが完了すると、Apple Watchの画面には「Well done.(よくできました)」というメッセージとともに、セッション中の平均心拍数が表示される。