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2021.05.01 07:00

ナイキが中古品の販売開始へ 環境意識の高まりが主な要因か

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米スポーツ用品大手ナイキは先日、購入から60日以内に顧客が返品したスニーカーを点検・洗浄して低価格で再販売するプログラム「リファービッシュド(Refurbished)」の立ち上げを発表した。

英データ分析企業グローバルデータ(GlobalData)のマネジングディレクター、ニール・ソーンダースは小売業界に関するオンラインフォーラム「リテールワイヤー(RetailWire)」のオンライン討議で先日、「ナイキの中古品販売プログラムの主な目的は、環境保護分野での実績を強化するることだと思う」と述べた。

「同社は、廃棄物を減らす取り組みで責務を果たしている企業だと評価してもらうことを求めている。また、これを通じて小規模な再販売プログラムもある程度実践でき、成功すれば拡大が可能だ。消費者の間でも再販売や中古品への関心は高く、ナイキがこの分野をより重点的に試そうとしているのは賢明だ」(ソーンダース)

ナイキは最初、同社の15店舗でリファービッシュドの靴を販売し、今年以降さらに多くの店舗に拡大する計画だ。

リテールワイヤーの専門家委員会「ブレーントラスト(BrainTrust)」の他の専門家らは、同社の今回の動きが主に、環境保護に関する同社の位置付けを示すためのものだったというソーンダースの意見に同意した。

米人工知能(AI)企業アントゥイット・エーアイ(Antuit.ai)のヨゲシュ・クルカルニ最高経営責任者(CEO)は「靴業界はファストファッション同様、持続可能性の根本的な問題を抱えている。現在作られている靴の多くは、簡単に分解して持続可能な方法でリサイクルできない」と指摘した。

「サステナビリティーは、その重要性から多くの消費者の注目を集めるようになり、ブランドはこの問題に正面から対処しなければならない。ネット通販サイトの使い勝手の良さから、衣料や靴の中古品市場は急速に成長している。ナイキはこの問題に真っ向から取り組んでいて非常に大胆だ」(クルカルニ)

中古の高級スニーカーが人気に


中古スニーカー市場は近年顕著な成長を見せており、特に高級品が人気だ。中古のナイキ商品は市場で高値で取引され、スニーカー愛好家らはブランドの象徴的なモデルに数百ドル(数万円)、さらには数千ドル(数十万円)さえ費やしている。

スニーカー販売情報サイト「シックス・フィギュア・スニーカーヘッド(Six Figure Sneakerhead)」の最近の記事では、現在の転売市場で販売価格が最も高いスニーカー12点のうち11点がナイキ製だった。

同社は返却されたスニーカーを商品の状態に合わせ、1、2日しか着用されていない「新品同様」と「軽く使用済み」「見た目に難あり」の3つに分類する。「見た目に難あり」は、製造プロセスのミスによる不具合や以前の持ち主がつけた染みなど、何らかの不備があるものだ。
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翻訳・編集=出田静

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