ライフスタイル

2021.04.18 13:00

硬すぎず、カジュアルすぎず、リモートワーク時代の新定番


小暮:イタリア人は基本的にはネイビーが大好きです。以前、イタリアに行ったときに、同じネクタイやマフラー、同じニットなどで、まるでカラーパレットのようにたくさんのネイビーアイテムがディスプレイされているのを見たことがあります。あれなら絶対に自分の好みのネイビーが見つかるはずです。

森岡:しかもこのニット、発色のよさと光沢もいいでしょう。素材がとてもしなやか。素材でも上質なものが使われていることがよくわかります。

小暮:日本では春夏にカシミアなどのウール素材を着る習慣はありませんが、海外では湿気もなく、避暑地などに行くことも多いので、春夏でもカシミアなどがニットコレクションに入っていることが多いですね。このニットは薄手なので、エアコンの効いた社内、あるいは飛行機の機内用にも便利でしょうね。

森岡:いい素材のニットはぜひとも素肌に着てほしいと皆さんによくお伝えしています。素材の素晴らしさが実感できますから。

小暮:私は最近、春夏でもウールの半袖Tシャツをよく着ているのですが、通気性もよく、湿気も自動的に外に逃してくれるのでとても快適です。ソックスもメリノウールを使ったものをはくケースが多いのですが、これもコットンよりも快適なぐらい。ウールアイテムは日本でももっと年間を通じて利用すべきアイテムだと思います。

森岡:シンプルに決めたいならばクルーネックタイプのニット。襟があったほうが安心ならばポロニット。よりスポーティに装いたい方にはフード付きがいいと思います。

小暮:デザインはベーシック。しかし素材が上質で、それが見た目でも確実に表現されている。これからの時代のベーシックになり得るアイテムではないでしょうか。


森岡 弘◎『メンズクラブ』にてファッションエディターの修業を積んだ後、1996年に独立。株式会社グローブを設立し、広告、雑誌、タレント、文化人、政治家、実業家などのスタイリングを行う。ファッションを中心に活躍の場を広げ、現在に至る。

小暮昌弘◎1957年生まれ。埼玉県出身。法政大学卒業。82年、株式会社婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。83年から『メンズクラブ』編集部へ。2006年から07年まで『メンズクラブ』編集長。09年よりフリーランスの編集者に。

photograph by Masahiro Okamura | text by Masahiro Kogure | fashion direction by Hiroshi Morioka | edit by Akio Takashiro

この記事は 「Forbes JAPAN No.080 2021年4月号(2021/2/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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