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米国のバイデン大統領は3月31日、インフラ投資に2兆ドル(約220兆円)を投じる計画を発表した。この規模のインフラ投資計画は、半世紀振りとなる。あるアナリストは、計画が実行されると「グリーン津波」が起こり、化石燃料車からEV(電気自動車)へのシフトが加速すると予想する。この結果、イーロン・マスク率いるテスラやGM(ゼネラルモーターズ)、EVスタートアップのフィスカーやルーシッド・モータースが恩恵を被ることが考えられる。

ホワイトハウスは31日、大統領の「電気自動車の開発・製造を通して新たな雇用を生む」という計画には、EVやバッテリー、部品、素材を米国内で製造するための資金支援のほか、EVやトラックを購入しやすくするための税控除やリベートの導入が含まれると発表した。この計画はテスラとGMには大きなメリットとなる。

「全米50万カ所にEV充電ステーションを建設する。電気で走るクリーンな乗用車やトラックの製造・輸出で世界をリードし、高賃金の雇用を創出する。将来、米国の家族がクリーン・ビークルを購入できるよう、税控除やリベートを導入する」とバイデン大統領はピッツバーグでの演説で述べた。

この投資計画が議会を通過するかどうかは不明だが、バイデン大統領の発表を受けて、テスラの株価は5%上昇した。一方、GM株は1.8%下落し、電動SUVを2022年に発売する予定のフィスカーは3%上昇した。また、全固体電池のメーカーでフォルクスワーゲンが出資するクアンタムスケープ(QuantumScape)は、1.5%上昇した。

「EVセクターの投資家たちは、11月にバイデン大統領が誕生して以来、この日を待っていた。バイデン政権の発足と、民主党による上院の多数派確保により、米国ではEVの普及を中心としたグリーン津波が起きる準備が整った。近い将来、EVの購入に対するリベートが導入されれば、EVの普及が促進されるだろう」とWedbushのエクイティ・アナリストであるDan Ivesは、レポートの中で述べている。

自動車業界は、ガソリン車やディーゼル車から、電気で走る乗用車やトラックへの移行を進めてきた。GMやフォルクスワーゲン、現代自動車などの大手自動車メーカーは、水素燃料電池車を含む無公害車の開発計画を大々的に発表している。また、フィスカーやルーシッド、リビアン、アライバルなどのEVスタートアップや、次世代バッテリーメーカーのクアンタムスケープやシラ・ナノテクノロジーズ(Sila Nanotechnologies)らは、生産体制を整えるために合計で数十億規模の資金を調達し、多くはIPOを果たしている。

編集=上田裕資

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