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Photo by Miles Willis/Getty Images

米国のSAE(自動車技術会)は先日、EV(電気自動車)のワイヤレス充電のための新たな標準規格を発表したが、これを受けて新たな取り組みが始動した。スマートフォン業界ではここ数年、ワイヤレス充電が普及しつつあるが、同様な技術は今後、EVにも導入される見通しだ。

この分野のパイオニアとして知られる米マサチューセッツ州の「ワイトリシティ(Witricity)」は10月29日、ステージ1ベンチャーズが主導する資金調達ラウンドで3400万ドル(約35億6000万円)を調達し、出資元に三菱商事の米国子会社の北米三菱商事が加わったと発表した。

ワイトリシティは今後、この分野の技術開発を継続すると同時に、「知的財産ポートフォリオを拡大し、EVや広範囲なモビリティ市場におけるワイヤレス充電の普及に向けた投資を行う」と宣言した。

三菱自動車はこれまで米国で2モデルのEV車両を発売しており、その一つは既に生産終了が報じられた「i-MiEV(アイ・ミーブ)」だが、プラグインハイブリッドEVの「アウトランダーPHEV」の販売は現在も続いている。

ワイトリシティによると、三菱の今回の出資は、同社の都市のスマート化に向けたビジョンを反映するものだという。

「三菱はEVのワイヤレス充電が都市インフラにとって重要であると考えており、彼らの投資はスマートシティの未来とモビリティにおけるワイヤレス充電の役割に関するビジョンを反映するものだ」と、ワイトリシティは声明で述べている。

ワイトリシティは2019年に、クアルコムからEVのワイヤレス充電「クアルコム・ハロ」など複数の技術プラットフォームとIP資産を買収し、この分野の市場リーダーに躍進した。同社は現在、ワイヤレス充電分野の1000以上の特許を保有している。

電気自動車をより便利にするEV向けワイヤレス充電テクノロジーは、既に複数の自動車メーカーが開発を進めている。充電パッドの上に車を駐車するだけで、充電が可能になれば、非常に快適なモビリティが実現できる。

マクラーレンのHyper-GTや、BMWの530e iPerformanceなどの超高級車は既にワイヤレス充電に対応しているが、本当にこの技術の普及が進むのは、三菱のようなブランドが一般向け車両に導入を開始してからになりそうだ。

編集=上田裕資

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