急浮上したYouTube Music
昨年のInfinite Dialの調査では、最も利用しているオーディオブランドとして、スポティファイとパンドラがそれぞれ25%を獲得して1位を分け合った。アマゾンミュージックは、リスナー数の増加率がトップだったものの、利用者の割合は14%で3位だった。アマゾンの成長の背景には、アレクサを搭載したスマートスピーカーの急速な普及がある。
アマゾンミュージックは、アレクサ搭載デバイスのユーザーにとりわけ人気が高いが、まだスポティファイの後塵を拝している。しかし、今年の調査では、アマゾンミュージックのリスナー数の成長が止まったことが示された。その一方で、スポティファイのリスナー数は増え続けていた。
回答者の29%が毎月スポティファイを利用しているのに対し、パンドラは20%、アマゾンミュージックは昨年と同じ14%だった(アップルミュージックも昨年と変わらず12%だった)。
もう1つのサプライズは、有料のユーチューブ・ミュージックが、オンライン・オーディオサービスの第3位になったことだ。ユーチューブ・ミュージックは、グーグルが2018年にローンチしたサービスだ。グーグルは昨年、グーグルプレイミュージックを廃止し、ユーザーをユーチューブ・ミュージックに移行させ、ユーザー体験を大幅に改善している。
ただし、Infinite Dialの調査は無料のユーチューブによる音楽配信をトラッキングしておらず、これは重大な欠陥と言えるだろう。ユーチューブは、圧倒的な世界1位の音楽サービスであり、これを含めないのは問題だ。Infinite Dialはかつて、ユーチューブを使った音楽聴取を、スポティファイやiHeartRadio、パンドラなどのオーディオブランドと分けてトラッキングしていたが、ここ数年は行っていない。
つまり、音楽ストリーミングサービスの人気ランキングについて、Infinite Dialの情報は不完全だと言えるが、この点を除けば、Infinite Dialは、デジタルオーディオ・プログラミングと、様々なコンシューマ・デバイスにおける人気サービスについて、貴重な情報を提供し続けている。