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ベビーテック市場が飛躍的な成長を見せている。Forbesが推定した2019年におけるアメリカのベビーテック市場規模は約460億ドル、少子化が進む日本でも国内ベビー用品・関連サービス市場は2017年で前年比約6.7%増の4兆19億円(矢野経済研究所調べ)だった。

いまやベビーテックは夜泣きを軽減するような赤ちゃん用の製品やサービスにとどまらず、不妊治療や妊娠中の胎児の健康チェックにもひと役買うなど「生後」にとどまらない一大産業の様相を呈している。

なぜこんなにもベビーテックの需要が高まっているのか、最新のベビーテック製品の紹介を交えて成長の要因とベビーテックの現在の世界的な市場動向や傾向について見ていこう。


ベビーテック市場、3つの成長要因


ベビーテックは「Baby(赤ちゃん)」と「Technology(技術)」を合わせた造語だ。スマートデバイスやITサービスなど、ITやIoTを活用して育児・保育を支援する製品・サービス・テクノロジーの総称がベビーテックである。

ベビーとはいうものの、ベビーテックが支援するのは赤ちゃんだけではない。母親になることを目指す妊活中の女性、妊娠中の女性、新生児・乳幼児・幼児、育児に取り組む両親や家族はもちろん、育児・保育に携わるすべての人が支援範囲だ。

ベビーテックでは育児を効率的にすることばかりがクローズアップされがちだが、乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐための睡眠監視をはじめ子どもの安全を守るためのものも少なくない。子どもや家族とゆっくり向き合うなど本来注力すべきところに時間と力を使えるよう、テクノロジーに頼れるところは頼り、育児を効率的かつ安全性の高いものにしていく手助けをしてくれるのがベビーテックなのだ。

ベビーテック市場が急速に成長を続けている要因としては、「親のテックリテラシーの向上」「働く母親の増加」「子どもを持つ高収入家庭の増加」など、親世代の意識や社会状況の変化が考えられる。特に、2000年代に成人・社会人となったミレニアル世代が次々と親になっていることがベビーテック市場の成長を強く後押ししているようだ。


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文=アステル 編集=石井節子

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