ビジネス

2021.04.15 07:30

もはや手抜きではない。コロナ禍で進化する「冷食」「中食」

各企業の冷食/中食商品。左上から時計回りに、ロイヤルデリ、ローソン、Nosh、極洋の商品。


Noshの宅配で健康管理


インフルエンサーにも人気の料理宅配「Nosh」は、管理栄養士が開発に携わっている。全メニュー、糖質が30g以下、塩分が2.5g以下と健康面において徹底されており、専用サイトあるいはアプリから注文すれば最短5日で到着、レンジで温めるだけで食べることができる。
advertisement

null
『Nosh』(画像提供:Nosh)

デリバリーサービスの多用や運動不足によるコロナ太りの解消、健康を気にしはじめた層とのニーズがマッチしているといえそうだ。加えて「毎回栄養面を考えて献立を立てなくても、定期的に届く料理を食べていればOK」という点はビジネスマンやOL、主婦/主夫にも刺さるものがあるだろう。ツイッターでのメニュー公開やアンバサダー募集など、ほかの宅食サービスとは一線を画すようなPR方法も気になる点だ。

ロイヤルデリで世界の料理を


null
『ロイヤルデリ』(画像提供:ロイヤルホールディングス)

「ロイヤルホスト」で知られるロイヤルホールディングスが展開している『ロイヤルデリ』は、ヨーロッパの料理からカレー、アジアの料理、アメリカの郷土料理など、世界の料理をラインナップ。基本は湯煎、レンジでの解凍のみで食べることができ、味はレストランクオリティ。ECサイトには各商品に「解凍時間」「解凍方法」「分量」が記載されており、感覚的な注文がしやすい印象だ。
advertisement

「外食も内食もできないから冷食で我慢する」「コンビニで適当に済ませる」「デリバリーは手抜きだ」といった中食へのネガティブなイメージはもはや払拭されつつある。もちろんコロナ禍を経てニーズが高まり、各企業が注力しているのは確かであるが、世情が落ち着いたとて中食の需要は変わらないのではないだろうか。

冷食や中食はもはやエッセンシャルフードとなり、そのなかでの差別化やさまざまなPRにより、ユーザーへ多くの選択肢を与えることになるだろう。多くの人が時間や手間を節約し、中食で十分に満足のいく生活を送る常識は、いまや未来の風景ではなさそうだ。

文=アステル 編集=石井節子

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事