国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

日本で外車の歴史上、これほどのサクセス・ストーリーはなかなかない。FCAジャパンは、アルファロメオ、フィアット、アバルト、ジープという4つのブランドを展開しているおかげで、2019年にはマーケットシェアは15%伸び、コロナ禍の2020年でも、なんと9.3%も積み上げた。その中で、ジープはFCAジャパンの販売台数の60%ほどを占めており、今や台数面でも支えているのがラングラー シリーズだ。

ということで今回、ラングラーのラインアップの中で特に人気のあるラングラー・アンリミテッド・ルビコン(以下ルビコン)に北海道の雪道で乗ることにした。何で日本でこんなにヒットしているか確かめたかった。正直なところ、10年以上前から、FCAジャパンのポリシーとしては、ジープはなるべく「アメリカ車色」を薄くしてボーダーレスにさせることと、80年前からの伝説的で頑丈な走りをプロモートすることは狙っている。

かつてのアメリカ大統領の話が忘れられない。アイゼンハワー大統領は、「ジープが無ければ、第二次世界大戦に勝利することはなかった」と語った。やはり、1941年に生まれた初代ジープは、どこにでも行けたこと、どの場面でも簡単に組み立てられたこと、そして楽に運べたことが成功の秘密だったそうだ。

もうひとつの人気の秘密は、何年経っても、伝統の7スロットグリルに円形のヘッドライト、そして四角いテールランプ、ボクシーなラングラーのボディスタイリングが変わらないことだね。

前から見たルビコン

数字が嫌いな読者はいるとは思うけど、少しだけ触れさせて欲しい。これらの数字を見れば、ジープやラングラーはここ数年、どの程度セールスが伸びたかがわかる。2009年にラングラーは516台しか売れなかった。2020年には、同車の販売台数は何とその10倍の5757台に急増していた。そのおかげで、日本の輸入SUVランキングでは、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲンに続いて、3位を獲得している。

また、コロナ禍下で他の輸入ブランドのセールスが低迷している中で、ジープの昨年のコロナ禍での販売台数は2019年より228台増えた13588台だった。

今回、2018年に11年ぶりにフルモデルチェンジをしたラングラー・ルビコンの人気モデルに乗ったけど、実は昨年、日本でインポートSUVのDセグメントでは、ラングラーは1位を獲得した。それはどういうことかというと、メルセデスGLC、ボルボXC60、BMW X3などを抜いてナンバーワンに立ったということ。

ルビコンは従来型より車幅を拡大し、ベルトラインを下げることでウインドーを拡大し、オフロード走行での視認性を高めたデザインとなっている。しかも、現代のジープらしく、ヘッドライトやフォグライト、テールランプ、デイタイム・ランニングライトの全てをLED化し、ラングラー史上初のLEDライト搭載モデルとなっている。

文=ピーター・ライオン

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