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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

精悍な顔のX60。しかしこのクルマ、中身がすごい。

もしあなたが、最もハイスペックのパソコンやスマホ、あるいは一眼レンズを好むような人なら、このとんでもないSUVがぴったりかもしれない。

ボルボのラインアップで最も長いネーミングを持つ「XC60 T8ツインエンジン・ポールスター・エンジニアド」(以下XC60 PSE)はクルマ好きなら、きっとヨダレが出るに違いない。415psを発揮する2Lのガソリンエンジンにターボチャージャーやスーパーチャージャーが付いているだけでなく、電気モーターや6ピストンの曙ブレーキ、専用のオーリンズ製ダンパー、21インチのタイヤ、そしてセグメント随一の室内を誇っている。



張り出しフェンダーや巨大な金色のブレーキ・キャリパー以外、外観は普通のXC60に見えるさりげないルックスが、渋い。こんな凄いスペックを採用しているSUVなら、デザイナーたちはもっと派手にドレスアップできたはずなのに、あえて品よくスポーティ感を出した奥ゆかしさを褒めたい。

ポールスターとは何ぞやという読者もいるはず。おさらいをすると、ポールスターはボルボの子会社であり、電気自動車を開発する専門会社であると同時に、ボルボの人気モデルのカスタマイズも手がける。このXC60 PSEはその中の1台だ。そのおかげで、同車はボルボが今まで作ってきた中で、最も複雑なSUVと言える。

ツインエンジンだと聞くと、エンジンが2つ付いていると思いがちだけど、そうではなく、パワーと燃費を両立させるために2リッターの4気筒エンジンに、ターボチャージャーとサーパーチャージャーを両方装着しており、しかも、燃費をさらによくするために、電気モーター付きのプラグイン・ハイブリッド・システムまで搭載している。



また、8速ATとの相性はぴったりでシフトショックは全然感じさせない。ちなみに、燃費は13.2km/Lで、エンジンが前輪を駆動させ、モーターは後輪を動かす4WDになっている。415psを発揮するパワートレーンは0-100km/hの加速は4.8秒で、最高速は240km/hあたり。

電気モーターに加えて、低回転から回るターボチャージャー、途中からエンジンの伸びを加えるスーパーチャージャー、それにバッテリー満充電の時に思い切りアクセルを踏むと、加速感は爆発的であり、その総合的なパワー感は、まるで交響楽団がベートーベンの第九を奏でているかのようだ。プラグイン・ハイブリッドだから、当然30分の急速充電で満充電になるし、エンジンを使って、走行しながらバッテリーをチャージすることもできる。

文=ピーター ライオン

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