アップルはこれまで、Macシリーズにインテル社製のチップを搭載していたが、今年の新モデルでArmの技術を基盤とする自社製チップに切り替えた。
新たなMacBookにおいては、全てのiOSアプリが動作可能になる。つまり、アップストアで公開中のiPhone向けアプリの大半が直接Mac上で動くことになるのだが、9to5 Macの記事によると、アプリ開発者の対応が必要になるため、現時点で正確な対応アプリ数は明らかになっていない。
アップルの自社製チップであるM1は、これまでのインテル製チップよりも省電力化が進み、新型MacBook Airのバッテリー持続時間は最大18時間に達し、MacBook Proの場合は最大20時間になるという。これは大幅な進化だが、この数値が果たして正確かどうかは、サードパーティのテスト結果を待ちたいところだ。
アップルが主力製品の値下げを行うことは稀だが、新型Mac Miniの価格は699ドルからとなっており、以前のモデルより100ドルも安い。一方で、新型MacBook Airの価格は999ドルとなっている。2020年版のMacBook Airは、冷却用のファンを省いたことで、静音化を実現したという。
アップルがMacBookにインテル製以外のチップを搭載するのは、2005年以降で初めてだ。今年の新型MacBookには、既にiPhoneやiPadに搭載済みのArmのアーキテクチャを基盤とするM1チップが搭載されている。
この動きは、アップルがコンピューティングに対するアプローチを大きく変化させ、MacBookをiPhoneやiPadに近づけていく姿勢を示している。
今回のイベントのタイトルの「One More Thing」は、スティーブ・ジョブズの有名なキャッチフレーズだが、アップルは今年の秋に既に2つの新製品イベントを開催しており、「それに続くもう一つの発表」という意味で、この名前をつけたものと考えられる。
英国本拠のArmは、アップル以外の企業にもライセンス提供を行なっている。同社は2012年にソフトバンクに買収されたが、今年9月にソフトバンクはArmをエヌビディアに売却していた。
今回発表された新型MacBookの名称及び価格は次の通り。
Macbook Air 13.3 inch display
価格:999ドル
Macbook Pro 13.3 inch display
価格:1299ドル
Mac Mini
価格:699ドル