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世界の富豪たちが携わる慈善事業に関する記事を中心に執筆

学習プラットフォーム「NawiriPro」(C) Educate!

ケニアの首都ナイロビで暮らすダン・マエコの、以前の日給は約5ドルだった。しかし、非営利団体の「エデュケート!(Educate!)」の支援で自動車教習所に通い、グーグルマップの使い方を学んだ結果、バイクタクシーの運転手や宅配便の配達員の仕事で日給30ドル以上を稼げるようになった。

エデュケート!は東アフリカの若者に技能訓練を提供する活動を10年以上続けている。この団体の共同創立者でCEOのボリス・ブレイエフは、「オートバイの運転手はケニアのEコマースの生命線だ」と話す。

しかし、運転手の多くは高校を出ておらず、基本的なスキルの習得には助けが必要だと彼は説明する。ブレイエフと共にエデュケート!を運営するミリセント・カチギリは、仲間たちと共同でNawiriProと呼ばれる学習プラットフォームを立ち上げ、若者たちにビジネススキルを教えている。

エデュケート!はまた、バイク便のドライバーがスマホを購入するためのローンを提供する試みも始動させた。ブレイエフによると、彼らのブートキャンプに参加した若者は、3週間ほどのトレーニングで収入を2倍以上に増やせたという。

彼らの活動はビル&メリンダ・ゲイツ財団の目にとまり、エデュケート!とNawiriProは、同財団が選ぶアクセラレーターにも選出された。ゲイツ財団は2015年に始動したプログラムの「Goalkeepers」の一環として、ブレイエフらの活動を後押ししている。エデュケート!の活動は、若者たちに仕事を与え、持続的な経済成長を可能にする。

ケニアでは推定83%の人々がインフォーマルセクターで働いており、バイクで商品を配達したり、道端の屋台で商品を売ったり、食料品店で働いている。これらの分野で働く若者の多くは、高校教育を受けていないか、基本的なスキルの訓練を受けていない。

ゲイツ財団はNawiriProのeラーニング・プラットフォームを利用して、2023年までにケニアの10万人の若者にビジネスに必要な知識を学ばせ、職業訓練を受けさせようとしている。

ブレイエフのチームはイーベイ会長のピエール・オミダイアらが設立した慈善団体のImaginable Futuresや、仮想通貨界のビリオネアであるクリス・ラーセンが立ちあげたRippleworks Foundation、さらにオーストラリアのソフトウェア企業アトラシアンが設立した団体からの財政的支援も受けている。

エデュケート!は若者たちに人前で話す技術などのソフトスキルの訓練も与えている。「長期的なゴールとしては、毎年10万人の若者たちにスキルを与えられるようになりたい」と、ブレイエフは話した。

編集=上田裕資

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