アップルウォッチには及ばない点も
それでも、やはりWearOSは性能面でアップルのWatchOSに劣る。例えばメッセージを音声入力する場合、アップルウォッチが15単語の文章を90〜95%の精度で入力できるのに対し、OPPO Watchは8単語までしか認識できず、精度も80%程度だ。また、アップルウォッチは文字を手書き入力できるが、OPPO Watchは画面上で小さなキーボードに入力しなければならない。
OPPO Watchの長所に話を戻そう。OPPO Watchのフィットネス・トラッキング機能は歩数や心拍数、睡眠時間を高精度で測定できる。これに対し、アップルウォッチはまだ睡眠時間を測定することはできない。また、OPPO Watch は5気圧防水(5ATM)なので、アップルウォッチと同様に水泳中に装着することができる。
OPPO Watchにはバーチャル・フィットネストレーナーというモードがあり、運動をしながらパーソナルトレーナーがエクササイズをしている動画を視聴することができる。高負荷なエクササイズや朝のストレッチ用には「脂肪燃焼」など、様々なプログラムが用意されている。OPPO Watchはセッション中の心拍数を測定し、休憩するタイミングやセット数を音声で知らせてくれる。
バッテリーは1回充電すると、機能をフルに使用した場合(通知をONにしてスマート機能を頻繁に使うなど)で2日間持続する。時刻の表示と心拍数・歩数の計測だけに限定した「省エネモード」の場合は、21日間持続する。省エネモードでも心拍数を測定できるのは素晴らしい。充電は付属のマグネット式充電器で行う。
OPPO Watchは、総合的に優れたウェアラブル端末だ。Fitbitの「Versa 2」と同等のフィットネス・トラッキング機能を搭載しながら、デザインはより洗練されている。また、ファーウェイやサムスンが2019年にリリースしたスマートウォッチよりも機能面で上回っている(筆者は、サムスンの最新スマートウォッチ「Galaxy Watch 3」はまだ試していない)。
OPPO Watchの価格設定は、国によって大きく異なる。46mmモデルは、インドでは2万ルピー(約267ドル)だが、英国では329ポンド(約420ドル)となっている。英国で販売されるモデルはeSIM対応であるのに対し、インドで販売されるモデルは非対応となっているが、それを考慮しても価格差は非常に大きい(編集部注:日本で発売される機種はeSIMやFeliCaに非対応の41mmモデルのみで価格は2万5800円)。
筆者はアップルウォッチが気に入っているが、残念ながらiPhoneにしか対応していない。その点、OPPO WatchはアップルウォッチのAndroid版と呼べるデバイスであり、香港に住む筆者の不満を解消してくれそうだ。