スマホを「20分でフル充電」、中国OPPOの急速充電テクノロジー

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中国のOPPOが7月15日、人々とスマホとの関わり方を劇的に変える可能性を秘めた4つの充電器を発表した。

その筆頭にあげられるのが125W急速充電器(OPPO 125W flash charge)で、これはOPPOが既に発売済みの65W充電器の約2倍のパワーを持ち、iPhone 11の付属充電器との比較では25倍のパワーを持っている。

OPPOの125W急速充電器は、対応端末に接続すると5分間で残容量がゼロの4000mAhバッテリーを41%まで充電することだ可能という。これは驚異的な性能だが、もう少し時間がある場合、フル充電を20分間で完了できる。

充電には様々な規格があるが、この充電器はOPPOが独自に開発したVOOC規格だけでなく、65W PD(USB Power Delivery)やQC(クイックチャージ)など全てのプロトコルに対応している点が興味深い。

OPPOによるとこの充電器は安全面での配慮から、充電中は10個の温度センサーでシステム内のステータスを監視するという。

ワイヤレス充電はスマホ業界で最も注目を集めるテクノロジーの一つだ。OPPOは従来の40Wのワイヤレス充電器に改良を加え、65W無線急速充電器(OPPO 65W AirVOOCA)も開発した。このモデルは現状では2つのコイルで無線充電を行うが、OPPOは1つのコイルのバージョンの開発も進めているという。

65W AirVOOCAは残容量がゼロの4000mAhバッテリーを、30分間でフル充電可能という。これは同社の現行モデルの有線の65W充電器と同じスピードだ。

これらの2機種に加えOPPOは今回、2つの小型充電器を発表した。そのうちの1つが50W小型充電器(OPPO 50W mini SuperVOOC charger)だ。この充電器の大きさは、ポケットに入るサイズで厚みは10.5mmしかなく、旅行の際にも重宝しそうだ。

そして、よりパワフルな110W小型充電器(OPPO 110W mini flash charger)も発表された。こちらはやや大き目だが高効率の電力変換と温度上昇制御を実現している。

筆者としては、パワフルさと小型化を同時に実現したこのモデルが、4つの中で最も注目すべきものと考えている。

OPPOは今回発表した充電規格に最初に対応する端末や、充電器の発売日について明かしていないが、今年の年末までに何らかの発表が行われる見通しだ。

編集=上田裕資

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