それが予算策定、予実管理、見込管理などに代表される経営管理だ。経営管理業務は関係者が多く、多段階、多部署、多拠点との数値のやり取りが必要なため、Excelなどの表計算ソフトにデータを転記・加工しているケースが大半となっていた。
実際、5段階の組織でExcelを使って数値提出・承認を行ったり、全国2000箇所の拠点からExcelで数値を集めたりしている会社もある、という。
そんな非効率・属人化しがちな経営管理業務にGit(分散バージョン管理システム)およびGitHubワークフローの仕組みを応用し、データベース化を推進するサービスが登場した。7月8日、ログラスは次世代型経営管理クラウド「Loglass(ログラス)」の正式提供を開始するとともに、ALL STAR SAAS FUND、日本政策金融公庫等より、総額8000万円の資金調達をシードラウンドで実施したことを発表した。
今回調達した資金は開発・営業人員の採用を中心に投資を行い、1年以内に15名体制まで組織規模を拡大していく予定だという。
従来の経営管理は生産性が低く、仕組み化されていない
ログラスはExcelやGoogleスプレッドシート連携することで、全社で行う予算策定・予実管理・見込更新のフローを一元管理できるサービス。具体的にはすべての事業部や支店に向けて、経営管理側から1クリックで表計算ソフト上にデータ入力用フォーマットを自動発行でき、事業部や支店側は発行されたフォーマットに数値を入力するだけ。そうするとLoglassに数値が直接提出され、各種財務分析レポートがクラウド上に自動で構築される。
これにより、経営者は現場から上がる数値をリアルタイムで確認でき、現場は経営側に業績に対するアプローチを簡単に伝達できるようになる。実際、Loglassを導入することで企業における経営管理業務は最大80%の効率化が実現するという。