クリプタクトの斎藤岳

政府が掲げる「貯蓄から投資へ」というスローガンのもと、我が国においても、中長期的な資産形成の必要性が認識されつつある。最近では、金融審議会 市場ワーキング・グループが公表した報告書「高齢社会における資産形成・管理」が発端となって表面化した「老後2000万円問題」によって、その傾向に拍車がかかっている。

しかし、それにもかかわらず、投資が人々の生活に十分に根付いた存在になっているとは言い難い。やはり、投資未経験者にとっては、いきなり自身のお金を使って投資に踏み切ることは想像以上に心理的なハードルが高く、どうしても「二の足を踏んでしまう」現実がある。

こうした問題を解決するため、2020年6月1日、暗号資産を含むあらゆる資産の投資支援プラットフォームを提供するクリプタクトからコミュニティ型総合投資SNSサービス「アイデアブック」がリリースされた。

世界中の個人が互いの投資アイデアを共有


クリプタクトからリリースされた新サービス「アイデアブック」は、あらゆる資産の投資アイデアを世界中の個人が共有することを可能にする投資特化型SNSだ。投資をアイデアベースで議論できることに加えて、投資アイデアを投稿すると、資産がリアルタイムの価格で時価評価されるため、お金をかけることなく、疑似的な投資シミュレーションを行うことができる。

この文脈における「投資アイデア」とは、「トヨタ株を200株買って、ビットコインを1枚空売りする」といった具体的な取引内容のことを指す。投稿された「投資アイデア」には、閲覧数や「いいね」数が表示され、有益なアイデアをブックマークしたり、そのアイデアの投稿者をフォローしたりすることで、その後のパフォーマンスを客観的に把握することができる。また、「アイデアブック」では、ツイッターをはじめとする従来型のSNSと異なり、一度投稿したアイデアを修正・削除することは不可能となっており、個々のユーザーのこれまでの投資実績が改竄されない形で蓄積されていく仕組みを実現している。

アイデアブックを活用することで、投資初心者は信頼性の高い情報をSNS上で獲得することができ、自らの投資に役立てることができる。また、投資初心者以外にとっては、自身の投資アイデアに対して「いいね」が得られることで、投資領域におけるインフルエンサーを目指す上で、重要な第一歩を踏み出すことができる。

資産運用をもっと身近な存在にしたい


この「アイデアブック」というサービスはどのような経緯で誕生したのだろうか。同サービスを運営するクリプタクトは、2018年1月に創業されたフィンテックスタートアップ。創業者兼代表取締役CEOを務めるアズムデ アミン氏と斎藤 岳氏は、米ゴールドマン・サックス証券で経験を積んだ金融プロフェッショナルとして知られる人物だ。

文=勝木健太 写真=小田駿一

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