ビジネス

2020.07.15 16:00

ツイッター、インスタ、Slack、Github、みんな「サイドプロジェクト」から誕生した

Photo by Austin Distel on Unsplash


■ Unsplash


サービスのランディングページに利用するためにプロの写真家に写真を撮ってもらう。しかし、利用するのはその中から数枚で、残りの多くの綺麗な写真が使われないままになってしまう。
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カナダのとあるスタートアップが、そんな自分たちの経験から、未使用のプロが撮った写真をアップし、他のユーザーに無料で利用してもらうためのサービスを発案した。

サービス公開当時は、1日1テーマの写真をアップしていたが、その後複数のタイプの写真がダウンロード可能になった。HackerNewsに注目されたことがきっかけで、短時間で50000ダウンロードを達成。

現在では無料の素材写真サービスとしてその地位を確立している。
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■ Fond


日本人ファウンダー初のY Combinator卒業生として注目を集めていたのが、当初Meapleと呼ばれるサービスを作っていたTaro FukuyamaとSunny Tsang。彼らは、Facebook連動の仕組みを通じて、友達を紹介し合うアプリを展開していた。

しかし、スタートアップ企業の経営においての経費節約や、福利厚生提供に関しての難しさを痛感し、自分たちでも利用できるビジネス向けプラットフォーム "Anyperk" を開発。

その当時の彼らに「今夜イベントあるけどこない?」と声をかけてみたところ、「すみません。プロダクト開発中なので無理っぽいです」と返信が来たことがあった。実はその当時、彼らは24時間営業のドーナッツ屋さんにこもりサービスを開発していたのだ。一分一秒を大切にする彼らの姿勢にとても感動したのを今でも覚えている。

Anyperkは、その後サービス名をFondに変更し、現在もユーザーとサービスをどんどん拡大している。


日本人ファウンダー2人を含むFondのチーム

■ Basecamp


シカゴでWeb制作会社としてサービスを提供していた37Signalsが、Ruby on Rails上に自社のプロジェクト管理ツールとして開発したのがBasecamp。その後、Web制作サービスを停止し、Webアプリにフォーカスを定め、社名もBasecampに変更した。

2006年にはAmazon CEOのJeff Bezosからの投資も受け、ビジネスを軌道に乗せる。

Basecamp以外にもビジネス用チャットツールのCampfire、CRMのHighriseなどもリリースしたが、現在はどちらもサービス停止している。

■ Lamborghini Miura


スタートアップではない事例も1つ紹介する。スーパーカーの代名詞であるランボルギーニの社内サイドプロジェクト。元々はトラクターを製造していた同社が、400GTと呼ばれる自動車を発表したが、デザインが全然イケてない。何よりスポーツカーっぽくない。

そんな状況にストレスを感じていた3名のエンジニアが仕事の合間に、社の方針とは別に勝手にアイディアを出し合い、開発を進め始めていた。

そこから生み出されたのが、ランボルギーニを世界のトップブランドに押し上げた"ランボルギーニ・ミウラ"である。

元々はエンジニア達の勝手なサイドプロジェクトで作られたミウラであったが、その後のランボルギーニ社が作り出すプロダクトの方向性を決定付ける結果になった。


ランボルギーニを一流のスポーツカーブランドにしたミウラ
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文=Brandon K. Hill(CEO of btrax. inc)

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