3. 純粋に誰かのために作る喜び
自分たちのために作るだけがサイドプロジェクトの醍醐味ではない。自分の周りにいる人たちの課題を解決するために純粋に優しさでサービスが生み出されることもある。
twitterは従業員間のガス抜きやコミュニーケーション促進をゴールに作られたし、Grouponも世の中の人々の節約を実現するために始まったサービスである。
実は最近は、お金儲けやエクジットを度外視して、純粋にユーザーのメリットにフォーカスしたサービスづくりをする方がよりヒット作を生み出し出しやすいというのが正しい考え方であり、デザイン思考はまさにそのプロセスを具現化したものなのである。
4. リリースタイミングが自由
スタートアップが成功する一番の秘訣は何か? Bill GrossはTED Talkにて数百社に上る研究結果を発表した。そしてその結論は「タイミング」。どんなに優れたプロダクトであっても、市場が求めるタイミングとリリースがズレていると失敗に終わるという。
その点において、サイドプロジェクトはリリース時期も自由に選べることが多く、最も世の中が欲しているタイミングを狙いやすくなる。
そもそも厳密なロードマップを作成しないことが多いので、ユーザーニーズのトレンドを見ながら、"今だ!" という、最適なタイミングでリリースができるということである。InstagramやWeWorkが良い例だろう。
5. 遊びの方が真剣になりやすい
そして何よりサイドプロジェクトの最も素晴らしいところは、それが楽しいということ。そもそも遊びの延長でスタートすることが多いので、参加者たちが楽しみながらプロジェクトを進める。
人間は楽しいと思うとパフォーマンスが上がり、アウトプットの質も高まりやすい。これはまるで、夏休みの宿題よりも自由研究の方がよっぽど良いものができる感覚に近い。
仕事だと思って無理に頑張るよりも、遊びに夢中になっている時の方がアイディアも出やすいし、チームの一体感が高まりやすいのだ。
TwitchやLamborghini Miuraのケースがそれで、エンジニアが趣味の延長線で情熱を注ぎ作ったものが世界で愛されるプロダクトになった。
まとめ:日本企業ももっと課外活動を
どうしても仕事となると「真面目」にやってしまいがちである。日本企業の場合は特に。しかし、上記の事例を見ても分かる通り、実は「遊びのようなプロジェクト」の方が、より柔軟でユーザーニーズに即したプロダクトが生まれやすかったりする。
会議室で事業プランをじっくりと議論するのも良いが、遊びの延長で自分たちのためにサクッと何か作ってみるのも良かったりする。
サンフランシスコの公園でアイディア出しをする日本企業の方々
イノベーションは課外活動から
真面目にやるだけが仕事ではない。楽しいからこそ革新的なものが生み出される時代になってきている。プレッシャーの少ない環境で、リラックスして楽しみながら働くことで、右脳が活性化され、クリエイティブなアイディアが出やすくなる。
イノベーションのヒントは意外と課外活動にあったりするかもしれない。
(この記事は、btraxのブログfreshtraxから転載したものです)