ハワイに到着した人への自己隔離措置は当初6月末までだったが、7月31日まで延長されることが先日ハワイ州知事より発表された。これを受けて日本航空(JAL)や全日空(ANA)など日本とハワイを結ぶ直行便はすべて、7月いっぱいの運休を発表した。
ハワイの観光業再開はいつになるのか。ハワイ現地での暮らしも合わせて、オアフ島ホノルル在住の筆者がハワイの現状をお届けする。
ビーチと小売店は5月中旬から再開
前回記事で紹介したとおり、5月上旬頃からハワイでは1日あたりの新規感染者数が1桁となり、0人となる日も多くなった。
感染が爆発したアメリカ本土と比べて、ハワイでは感染者数が少なく、新型コロナウイルス感染症の抑え込みに成功している州のひとつだ。これを受けて5月中旬から小売店が営業を再開し、約2カ月の閉鎖期間を経てショッピングモールも再開した。ただし、一度に入店できる客数を制限している店も多く、人気ショップの前では、週末など入店待ちの人が行列を作っていることも多い。また多くの店で、レジ周辺には透明のアクリル板などが設置され、感染防止策が講じられている。
同時期に、公共のビーチも再開。ソーシャルディスタンスを守り、同一世帯の人なら10人以下などの条件付きで、日光浴などを楽しむことができるようになった。夏の到来とあわせてビーチが再開されたことで、週末になると地元の人々がビーチに出かけ、従来のハワイの姿を思い起こさせるような、活気あるビーチの風景に戻りつつある。
飲食店は6月上旬から再開、厳しいガイドラインで閉店も
さらにテイクアウトとデリバリーのみが許可されていた飲食店で、6月5日から店内での飲食サービスが再開された。しかし飲食店の営業再開は、州が定める次のようなガイドラインに則ることが求められている。
・各テーブルは6フィート(約1.8メートル)以上離すこと
・総席数の50%以下にすること
・接客スタッフはマスク着用が必須
・客は入店時と注文した料理が運ばれるまでマスクを着用すること
・同一世帯ではないグループは最大6人まで、同一世帯なら10人まで
・サラダバーやブッフェなどのセルフサービスの提供は不可
上記のルールに加えて、店独自でさまざまな対応が行われている。筆者が先日訪れたレストランでは、まず入店時に一人ひとりに体温チェックを実施。メニューは使い捨てできるように、1枚のコピー用紙にプリントされた簡易的なものがテーブルごとに配られた。また各テーブルに置かれていた調味料は撤去され、必要なときは使い捨てサイズのもので対応。さらに客が退店すると、テーブルと椅子は念入りに消毒されていた。