オンラインにした方が効率的な2つの場合
コロナショックは、我々の生活の大部分をオンラインで済ませられることを証明した。オンライン会議やオンライン授業、オンラインイベント、オンライン面接、そしてオンライン飲み。しかし問題は、オンラインで済ませる方が効率的であるものと、そうでないものがあるということで、この区別が難しい。
先ほど述べたオンライン上でのグループワークについては、成立はすれど対面より時間がかかり非効率だ。オンラインの利点は移動の時間を大幅にカットできることと、コスト削減だ。この2つを実現した方が利益が大きい場合に適用されるなど、今後の教育でも、ビジネスシーンでもこの2点を考慮して応用されるべきではないだろうか。
イベントや重要な場面での会食など、情報の共有を超えて双方のコミュニケーションが重要視される場合は、極力対面で行われるべきだと考える。授業も、知識を蓄えたり議論したりする場でありつつ、同時にビジネスシーンや私生活で応用できるコミュニケーション能力を養う場でもある。趣旨によってはオフラインでないと実現できないものも多いはずだ。
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アフターコロナはより効率的かつ本質的に
世界中の若者がオンライン飲みの楽しさを発見し、一時流行したが、数カ月もしないうちにその勢いは消えたように感じる。それはオンラインで補える部分とそうでない部分を身をもって実感したからではないだろうか。コロナショックは世界中の人々の生活を厳しく制限したが、人々に多くの発見をもたらした。最小限でいいものと、そうでないものを教えてくれた。
アフターコロナ時代では、時と場合に応じて、オンラインを上手に導入する判断力が求められるのではないだろうか。その際は物事の本質を正しく理解することが成功の鍵となるだろう。今回あらゆることが否応なく一瞬でオンラインに切り変わり、またさらに「便利な世の中」に近づくヒントを見つけた気がする。
オフラインとオンライン、それぞれの利点を理解し、本来の価値観や利点を保ちながら発展していくことが現代らしい進化ではないだろうか。世の中の「便利」を効率的に採り入れる一方で、アフターコロナ時代でも変わらず温かみのある人間関係を築き、本物の「学び」を追求していきたい。