アインライドは今年の後半から電動の配送トラックをリドルに提供し、二酸化炭素排出がゼロの物流ネットワークの構築を進めていく。このプロジェクトには、リドルの店舗に太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーのみでオペレーションを可能にすることが含まれている。
アインライドはAETと呼ばれる、自律走行型の大型EVトラックを用いた物流ネットワークの整備を進めている。同社のトラックは自動運転で走行するが、緊急時にはリモートでオペレータが操作を行う。
今回のリドルとのプロジェクトは、アインライドの「フレイト・モビリティ・プラットフォーム(FMP)」にフォーカスしたものだ。FMPは、車両から運行データを収集し、最適なルートを割り出し、効率的な輸送を可能にするもので、アインライドの車両はFMPのデジタルインターフェースと連携しつつ走行する。
両社はまず、ストックホルム周辺でFMPのネットワークを構築し、秋からトラックの走行を開始する。アインライドはスウェーデン国内で同社の電動トラックを普及させた後、欧州や米国にも進出しようとしている。
リドルは2025年までに配送車両の大半を、アインライドのEV車両に置き換える計画という。両社の取り組みは2017年に始動した。
新型コロナウイルスの感染拡大の中においても、彼らのプロジェクトは進んでいる。アインライドCEOのRobert Falckは、「パンデミックより事業の一部が影響を受けたが、商用オペレーションは予定通り今年秋に始動する計画だ。今後の数カ月以内に、さらに詳細なデータを開示する」と話した。
感染拡大は様々な企業のオペレーションを制限しているが、Falckによるとスウェーデンは新たな取り組みを進める上で、理想的な場所だという。
「スウェーデンは独自のアプローチで感染拡大に対処し、経済活動を継続しており、その試みは現時点で成功を収めている。当社は政府のガイドラインに従い、軌道修正を行いつつプロジェクトを前進させている」とFalckは話した。