現時点で、オールバーズのレディース向けのバレーシューズ『Tree Breezers(ツリーブリーザー)』のカーボンフットプリントは、5.3kgに抑えられている。一方、よりしっかりした作りの『Wool Runners(ウールランナー)』では7.1kg、ハイカットデザインの『Runner-up(ランナーアップ)』では10.5kgと、二酸化炭素排出量が多くなっている。
オールバーズの共同経営責任者(CEO)を務めるジョーイ・ズウィリンガー(Joey Zwillinger)はこう述べる。「オールバーズでは、気候変動が我々の生きる時代の最も重要な課題だと確信している。人間が作り出した温室効果ガスの排出により、我々の住む地球は急速に温暖化していることから、当社は自らの事業の最も重要な指標として、二酸化炭素削減を第一に掲げている」
ズウィリンガーは、顧客は自分たちの購入行動が環境にどのような影響を与えるのかについて、知る権利があるという信念を持っている。そして、自らの事業に関わる人、さらにはそれ以外の人々にも、同様の思いを持ってもらうことを目標として掲げている。
「クライメート・ポジティブ(温室効果ガスの削減量が排出量を上回る状態)を目指す旅の中で、私たちは説明責任を負わなければならない。他の事業者もこれに触発され、私たちに続いてくれることを期待している」と、ズウィリンガーは述べた。
「数には力がある。他のブランドも、自社製品でカーボンフットプリント表示を始めれば、この表示は、食品の容器包装に記された栄養成分表示のように、広く普及するだろう」
この計画は、単にオールバーズがカーボンフットプリントが最も小さいブランドであることを宣伝に使う、というレベルよりもはるかに高いところを見据えている。「他のブランドが、当社よりも排出量が少ない製品を発表したと聞いたら、我々も大いに喜ぶだろう」と、ズウィリンガーは言う。
「この気候危機は現実に差し迫ったものだ。地球の健康を守ることができる可能性がまだ残っているうちに、我々は団結し、共にこの問題を解決する必要がある」と、ズウィリンガーは強調した。