料理は家事なのか? シングルマザー率6割のケニアを救う「手作りケーキ」

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日本でもジェンダー平等が叫ばれ、働く女性は増え続けている。

ただ残念なことに、料理といえば「時短」「手抜き」が人気のタグになるように、負担感ばかりがフォーカスされ、今でも家事労働の域を出ていないように感じる。

でも世の中は、1分1秒を切り刻むような忙しい生き方をしている人たちばかりではない。家の中でゆっくり子供の成長と向き合う日々をおくっている人、子育てが一段落、あるいは社会の一線を引退して家にいることが増えても、まだまだ何かの役に立ちたいと思っている人も大勢いる。そんな人たちが、普段家でつくっている料理を他の忙しい人にもシェアできる機会があってもいいのではないかと思う。

いぜんとして日本では食に関して衛生上の規制が厳しい。けれど社会全体の幸せを考えた時、お互いの生き方を支えあえるような食の流通、CtoCのシェアリングエコノミーが、料理の世界に生まれてきてもいいのではないだろうか。

料理は家族や大切な人のためだけにあるのではない。料理は女性の経済的な自立をエンパワーする力を持っているのだ。ケニアは料理を家族や大切な人のためだけでなく、女性の社会進出をエンパワメントする力として活かそうとしているのだ。

文=小竹貴子 構成=加藤紀子

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