「専門家をもっと身近に」というミッションのバージョンアップ
──今後、弁護士ドットコムで成し遂げたいビジョンを教えてください。
弁護士ドットコムにより、弁護士という専門家を昔よりは身近な存在にできたと感じています。
これを皮切りに、徹底的に他の専門家や専門領域を身近な存在にしていきたいです。お金を持っていたり、大企業だったり。そういった一部の人しか利活用できない専門性というものをすべての人に開かれた領域に変えていきたいと思っています。
弁護士や税理士のほかにも、医師・獣医師・メンタル分野の専門家など、専門家にはいろいろな領域がありますよね。専門家による賢く幸せに生きるための知恵を、どんな人でも身近に利用できるような社会にしていこうと考えています。
現在は、法律とITを掛け合わせた「リーガルテック」と呼ばれる技術が劇的に進化する時代にさしかかっています。
その分野のリーディングカンパニーとして、さらに専門家を身近にしていきたいなと考えています。
──壮大なビジョンですね。
人生100年時代ですから、あと60年ぐらいビジョンに向かって仲間と共に頑張っていきたいと思っています。
ただし、第4話でもお伝えした通り、企業が大きくなると権限委譲は不可欠。少しずつその頑張り方は変化するはずです。
直近でいうと私は国会議員も兼務していますので、経験と知見が豊富な内田陽介という人物に社長を任せました。
私は創業オーナー、代表取締役会長という立場で、しっかりとこの会社の成長に世界一の関心と心血を注いでいきます。その上で私が会長となり内田が社長として引っ張っていく絶妙な役割分担が図られた弁護士ドットコムには、期待に胸膨らむ未来が広がっていると思います。
──最後に読者である20代、30代の起業家のみなさんにメッセージをお願いします。
すでに起業している方も、これから起業なさる方も、覚えておいていただきたいのは「起業で命までとられることはない」ということ。
一度きりの人生、自分の気持ちに素直にチャレンジしてみてもいいのではないかと思います。
これからは、既存のルールから脱し、新しい価値が生まれていく時代。
みなさんが、それぞれ取り組んだ事業が、このベンチャー業界を元気にし、さらには日本全体を照らし、世界にインパクトを与えるものとなります。ぜひ共に、日本、そして世界を盛り上げていきましょう。
連載:起業家たちの「頭の中」
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