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2019.11.25 14:30

ウィーワーク新会長、大規模リストラ後の「黒字化計画」発表

ウィーワーク新会長のマルセロ・クラウレ(Photo by Riccardo Savi/Getty Images for Concordia Summit)

ウィーワーク新会長のマルセロ・クラウレ(Photo by Riccardo Savi/Getty Images for Concordia Summit)

経営再建を目指すウィーワークは11月21日、全世界で全体の20%近くに達する2400人の人員削減をアナウンスした。その翌日の22日、同社の新会長のマルセロ・クラウレは全社員ミーティングの場で、2021年の黒字化に向けた組織再編を発表した。

クラウレは会社の信頼回復の大切さを説き、事業再生プランについて説明した。彼は2021年までに調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)の黒字化を達成し、2023年までにキャッシュフローの黒字化を行うプランについて語った。

直近の四半期に12億5000万ドル(約1360億円)の損失を計上したウィーワークは、現在も巨額の赤字を生んでいる。同社は創業者のアダム・ニューマンを追放後、2人の共同CEO(アーティー・ミンソンとセバスチャン・ガニングハム)の下で、コスト削減や事業売却などで、事業再建を進めている。

ブルームバーグによると、ソフトバンクはウィーワークの新CEOの選定を進めているが、クラウレ会長は現在の共同CEOである2人が今後も任務にあたっていくと述べた。

クラウレはまた、フランスの広告企業「パブリシス・グループ」でCEOを務めたモーリス・レビーを、暫定の最高マーケティング・コミュニケーション責任者に指名したと発表した。さらに、数名のソフトバンク幹部が、ウィーワークの再建プロジェクトに参加すると述べた。

クラウレは3人いるソフトバンクグループの副社長の1人でCOOを務めており、ウィーワークの再建プロジェクトを任せられた。

ウィーワークは今年9月に予定されていたIPOを延期して以降、巨額の損失や乱れたガバナンスに批判が高まっていた。その後、創業者のニューマンを追放した同社は、コア事業以外の資産の売却により再建に乗り出した。

ウィーワークは経営破綻の危機に直面したが、最大の株主であるソフトバンクによって救済された。

編集=上田裕資

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