ラッキーは先日開催されたフォーブスの「30アンダー30」サミットで、米国のテック企業らが社内からの反発を受け、軍との取引を拒否していることを批判した。彼の考えでは、米国のテック企業の幹部らは社内からの反発を言い訳として、彼らが本心では中国と仕事をしたがっていることを、隠しているのだという。
「私の考えでは、テック企業の社員たちの反乱は、シリコンバレー企業の幹部たちに上手く利用されている。会社の上層部は隠れた意図を持っている」とラッキーは述べた。
「巨大テック企業の幹部は、社員たちにやりたい仕事をさせていると説明するが、これはとても都合のいい話だ。なぜなら、それが結局、中国市場の要求に応えることになるからだ」と彼は続けた。
昨年からグーグルやセールスフォース、アマゾン、マイクロソフトの社員らの間で、ドローンの軍事利用や、顔認証技術の移民取締りでの使用中止を求める抗議運動が頻発した。これを受け、グーグルは国防総省と締結したドローンによる監視活動の契約延長を取り消した。
ラッキーは以前に、グーグルの判断は誤りだと指摘していた。彼が2017年に立ち上げたAnduril Industriesは他のドローンを撃ち落とすことが可能なドローンを開発し、探知システムを破壊することも可能だ。同社は既に、米国海兵隊やイギリス海軍とも契約し、米移民税関捜査局(ICE)からは、ドローンの映像とセンサーから得たデータで国境警備を行う「ヴァーチャル・ボーダー・ウォール」と呼ばれるシステム構築を受注した。
ラッキーはさらに、グーグルやマイクロソフトの社員らが、自らの意思に反する形で、軍事技術の開発に参加させられたことに、「同情する」と述べた。「私が運営する企業では、社員たちに彼らのミッションの目的を、事前に開示している」と彼は続けた。