選び方が変わる!見た目も見え方をも左右する眼鏡の「掛けこなし」とは

Gettyimages


型崩れは避けられない?

では、購入時にしっかりと顔に合わせて調整をしてもらった眼鏡がずれてしまうのは、なぜなのか。じつは型崩れが起こるもっとも大きな要因は、日々の掛け外しなのだそうだ。片手で外すことで片側のテンプル(つる)ばかりに負担がかかり、次第に広がってきてしまったり、掛ける際にテンプルを無理に広げ過ぎてしまったりなど、そうした動作の積み重ねで、眼鏡は少しずつ歪んできてしまう。

眼鏡を外す際はきちんと両手で前に引き出すようにするなど、正しい掛け外しや取扱いをすることで少しは緩和されるが、型崩れを完全に防ぐことは難しい。

もちろん、型崩れしにくい素材を使用したものや、フレームの構造に工夫をしたものなど、快適なかけ具合を長く保つことができる眼鏡は存在しているし、その技術は日々進化している。たとえば顔の3Dスキャンデータを活用したセミオーダーの眼鏡も存在しており、私も愛用者のひとりだ。

自分の顔に合わせて作られているだけあり、掛けた瞬間からほぼジャストフィットすることに驚いたが、それでもやはり日々の使用で歪みは生じる。やはり3か月~半年に1度程度は購入店でフィッティングやメンテナンスをしてもらうのが理想だろう。掛ける人の顔にしっかり合わせて調整してこそ、はじめて眼鏡は機能するのだ。

最近では、3Dスキャナーで顔の形状を計測、そのデータを用いてフレームを設計し、3Dプリンターを使ってフレームを製作するというブランドも登場してきている。素材はポリアミドが主流だが、果たしてその装用感やズレにくさなどはいかほどなのか。日本国内で作成可能なものも出てきたので、近々取材し実際に作ってみたいと思っている。

連載:眼鏡の楽しみ方
過去記事はこちら>>

文=伊藤美玲

ForbesBrandVoice

人気記事