経済・社会

2019.08.19 19:00

写真で見る世界の先住民たち 文明社会との「幸福な接点」はあるか


アイマラ族固有の料理「偽ウサギ」を食べるデンマーク人カリスマシェフ(ボリヴィア)

「ファルソ・コネホ」(偽ウサギ)と呼ばれるボリヴィア料理を食べるデンマーク人のシェフ、クラウス・マイヤー(左)。作ったのはアイマラ族のシェフ、イシドラ・アセンシオ(右)。アセンシオは、先住民族の活動を支援しているボリヴィア、ラパスのデンマーク非政府組織「IBIS」で働いている。

2011年、コペンハーゲンにあるレストラン「ノーマ」(世界一のレストランに何度も選ばれている)の共同創業者でありシェフのマイヤーは、ボリヴィアに行き、IBISと共同で料理学校を設立した。真のボリヴィアらしさを大切にするその学校では、ボリヴィアで通常使われている自然食品を材料にしている。


David Mercado

金の盗掘犯を取り押さえるムンドゥルク族の兵士たち(ブラジル)

ムンドゥルク族の兵士たちがパラー州の領地内で金を盗掘していた男をつかまえ、取り押さえている。金を求める盗掘者に自分たちの土地が荒らされていることに対し、ムンドゥルク族の人たちは、何年もかかる裁判所の判決を待つより、自らの手で制裁を加えることにしたのである。部族のリーダーたちは以前から、首都におもむいて、連邦政府に非先住民の盗掘者を領地に入らせないよう要求していた。


Lunae Parracho

マンハッタンでの式典に駆けつけた先住民スー族(アメリカ合衆国)

アメリカ先住民スー族の「カヌカワクパ・ダコタ・ネーション・ユニティ・ライダーズ」の人びとが、ニューヨークのマンハッタンで開催された世界先住民国際デーの式典に馬に乗って到着したところが、国連前で撮影された。

部族の故郷というニューヨークにカナダのマニトバから馬でやってきて、現在のニューヨークを故郷としている人たちと友好関係を築き、親善を深めたいとしている。


Adrees Latif / Reuters

北京でのファッションショーの舞台に立つチベットの若者(チベット)

2017年、デザイナーのアジャ・ナモは、チベットのファッションデザイナーとして初めて、北京で開催された「チャイナ・ファッションウィーク」に出品することになった。しかし彼女は、主催者側から紹介された中国の有名モデルの起用を断り、故郷のカンバ出身のチベット人の若者を抜擢した。カンバは四川省西部のチベットに近い草原の町だ。


Jason Lee / Reuters

北京におけるチベットの文化大使を自認しているナモは、中国人がチベットの人びとや文化に抱いている根強いイメージは「時代遅れ」であり、国家によるプロパガンダの結果であるとして、それを変えたいと考えている。

カザフ民族のイーグルハンターとイヌワシ(モンゴル)

モンゴル西部の都市ウルギーの近くの移動式住居ゲルの前で。モンゴル西部のカザフ民族は、ワシで狩りをすることで知られ、毎年2月から4月まで、200家族ほどが一斉に、アルタイ山脈を150キロ移動する。毎年恒例のこの春の移動中、気温は摂氏40度まで上がる。


Wolfgang Kaehler
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企画=Madhu Kapparath 翻訳=笹山裕子/トランネット 編集=石井節子

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